「クイズでわかる!資産形成」(毎週土曜日に掲載)の第28回をお届けします。資産形成をきちんと学びたい方に、ぜひお読みいただきたい内容です。
今日のクイズ:すぐに買ってもいいのはどっち?
A社とB社はどちらも小型成長株の候補で、買ってみたいと考えている銘柄です。
すぐ買っていいのはどっちでしょうか?買わずに様子見をした方がいいのはどっち?下の株価チャートを見て判断してください。
<A社株価週足チャート:2018年1月4日~2019年1月25日>
<B社株価週足チャート:2018年1月4日~2019年1月25日>
長期の資産形成でも、小型株を買う時はチャートを見ましょう
本コラムは「クイズでわかる!資産形成」。長期投資でじっくり資産を増やしていくことを考えている方に、しっかり読んでいただきたい内容を書いています。先週と今週は、小型成長株投資でチャートを読むクイズを出題しています。
「短期トレードをしようとしているわけではなく、長期でじっくり投資しようとしているのに、チャートまで見る必要あるの?」と疑問に思った方もいるかもしれません。
確かに、読者の皆さまが日経平均インデックスファンドなどに積み立て投資をしようとしているのならば、必ずしもチャートまで見ないでもいいと思います。短期的な上昇下落は気にせず、毎月3万円など一定額をたんたんと積み立て投資をしていけばいいでしょう。
ただし、個別銘柄に投資する場合は、話が別です。特に、値動きが激しい小型成長株では、投資する前に、株価チャートも見てください。今にも崩れ落ちそうなチャートの時は、すぐには買わないで、様子見をすべきです。
といっても、テクニカル分析の分厚い教科書を勉強する必要はありません。ぱっと見て直感で「ちょっとやばそう」と思ったら買いを控えてください。皆さまの直感、野性のカンで結構ですから、チャートを見て感じたことに素直に従ってください。
この後、クイズ正解の後に、テクニカル分析の詳しい解説がありますので、そこを読んで勉強してください。皆さまの直感と、私の解説が合っているか、確認してください。
100%当たるチャートシグナルはない
先週のチャート・クイズでもお話しましたが、チャートに基づく投資判断は、100%当たるものではありません。
ただし、チャートのパターンを見ることで、統計的に今後上がる可能性が高いか、下がる可能性が高いか判断することは可能です。統計的に7割の確率で上昇するチャートのパターンがあれば、それは立派な買いシグナルです。7割の確率で当たるとしたら、3割の確率で外れるということです。それでも、チャートのシグナルを見ながら売買するのは意味があることです。
ファンダメンタルズ(成長性や株価割安度)の判断が間違えている時に、チャートのシグナルに救われることもあるからです。