マイナス金利政策の解除、3月の可能性が急浮上
ということならマイナス金利政策の解除はやはり4月、ということになりそうですが、MPM後に行われた総裁記者会見を見て、むしろ3月MPMでの解除が十分あり得るとの印象を強く受けました。下に主な植田総裁の発言を列挙しましたが、すでに準備が整っているという雰囲気を感じます。近々開催される副総裁や審議委員の講演に注目する必要がありそうです。
物価見通しの「確度」について
・確度が引き続き少しずつ高まっているという表現の根拠ですが、ざっくり言えば、これまでの見通しに沿って経済が進行しているということが、確認できたということになるのかなあと思います。
マイナス金利政策解除のタイミングについて
・もちろん3月に比べれば4月に情報量が増えるということは言うまでもありません。そうした中でどういう決断になるかということは、そのときそのときに新たに追加された情報をもとに判断していくということでしかないと思います。
・金融政策決定会合では、そのときの判断で必要に応じて政策変更をするということが前提ですので、展望レポートがない会合でも政策変更はあり得るということです。
選挙と政策変更との関係について
・選挙の有無にかかわらず適切な金融政策運営をしていきたいということでございます。
マイナス金利解除後の追加利上げについて
・現時点での経済物価金融の見通しを前提としますと、大きな不連続性が発生するような政策運営は避けられるというふうに思っております。
・現在見えている経済の姿からしますと、仮にマイナス金利を解除するとなったとしても、極めて緩和的な金融環境が当面続くということは言えるのかなと思います。
マイナス金利解除の際に長期金利が上昇するリスクについて
・長期国債の買いオペについても、出口の前後で大きな(長期金利の)不連続性が発生するということがなるべくないように、金融政策を運営したいというふうに今のところは考えております。