今日の為替ウォーキング
今日の一言
相場は頭がいい人が勝つわけではない。トレーダーには、天才性ではなく長い年月と失敗が必要なのだ
Rainy Days And Mondays
今週は、2023年最後となる中央銀行の政策金利発表が集中する。マーケットにとって最も関心が高い13日のFOMC(米連邦公開市場委員会)では、政策金利の据え置きが広く予想されている。FOMCは利上げを3会合連続で見送ることになりそうだ。
FRB(米連邦準備制度理事会)は、先行き3年間の主要マクロ経済変数の予測値を「Summary of Economic Projections(SEP)」として、四半期に1度の頻度で公表している。今回のSEPではインフレ率の予測が引き下げられると見られている。なお、11月の米CPI(消費者物価指数)は、12日に発表される。
ドットチャートの最新版も公表される。ドットチャートとは、FOMCメンバーが予想するフェデラルファンド金利(政策金利)の見通しで、毎年3、6、9、12月に更新される。それぞれがひとつの点(ドット)の散布図になっているため、このように呼ばれている。
今回のドットチャートでは、来年「利下げ」を予想するFOMCメンバーが何名いるのか、そしてその幅の中心値はどの程度になるかということが注目ポイントになる。FOMC後の記者会見でパウエルFRB議長は、利下げは時期尚早だとタカ派姿勢を保つだろうが、「長期間にわたる高金利」から「長期間にわたる引締め」というニュアンスの変化に要注意だ。後者の場合は、引締め水準はインフレ水準との相対的なものであり、調整的な利下げも選択肢に含まれるからだ。
FOMCの翌日の14日は、ECB(欧州中央銀行)、BOE(イングランド銀行)、SNB(スイス中銀)の政策金利発表が発表される。ECBは9月に利上げして以来、2会合連続で政策金利を据え置くとみられる。今回の理事会ではECBスタッフによる最新のマクロ経済予測が公表される。済成長率、インフレ率ともに下方修正される方向で、ECBは来年利下げするとの予想も増えている。
SNBは今後の利下げを見据えた「ハト派的」据え置きの予想。スイスでは11月のインフレ率が前月比マイナスなった。一方、英国のインフレ持続の懸念が残り、MPCメンバーの数名は利上げに賛成票を投じると見られるなかでBOEは「タカ派的」据え置きを決定する予想となっている。