今日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは146.85

 ↓下値メドは145.05 

消費と貯金:個人消費の限界は、低所得者層では貯蓄超過水準、中所得者層では貯蓄率で決定される
FRB:来年7月までに0.50%利下げか
中国:デフレに逆戻り 
メキシコ:メキシコ中銀は来年3月から利下げサイクル開始  
トルコ市場:市場からまったく興味を持たれず、位置づけも低い地域のひとつ 


市況

 今年最後のFOMC(米連邦公開市場委員会)と日銀会合を控えて、ドル/円は神経質で方向感のない取引になっている。米雇用統計前につくったドルポジションのオーバー・ショート解消のドル買い戻しが見られたが、それは短期的な動き。FRBの利下げと日銀のゼロ金利解除をテーマにした中期的なドル戻りのスタンスは変わらないだろう。

 2023年247営業日目のドル/円は、前日比1.20円の「円安」。24時間のレンジは1.77円。

 12月11日(月曜)は144.86円でオープン。週明けはほとんど下げることなく、東京時間朝につけた144.81円がこの日の安値で、その後145円台後半まで上昇した。堅調な米雇用統計の結果を受けて 10年債の利回りが上昇したことがドル買いを支えた。

 未明には146円にのせ、146.58円まで上値を伸ばした。日銀が12月の日銀会合でのゼロ金利解除に消極的との憶測記事が日米金利差縮小期待を後退させることになり、ドル買い/円売りを一段と強めた。終値は146.19円。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

レジスタンス:
145.22円(12/08)
147.30円(12/07)
147.50円(12/06)

サポート:
144.81円(12/11)
142.50円(12/08)
141.58円(12/07)

2023年 騰落表

出所:楽天証券作成

今日の為替ウォーキング

今日の一言

相場は頭がいい人が勝つわけではない。トレーダーには、天才性ではなく長い年月と失敗が必要なのだ

Rainy Days And Mondays

 今週は、2023年最後となる中央銀行の政策金利発表が集中する。マーケットにとって最も関心が高い13日のFOMC(米連邦公開市場委員会)では、政策金利の据え置きが広く予想されている。FOMCは利上げを3会合連続で見送ることになりそうだ。

 FRB(米連邦準備制度理事会)は、先行き3年間の主要マクロ経済変数の予測値を「Summary of Economic Projections(SEP)」として、四半期に1度の頻度で公表している。今回のSEPではインフレ率の予測が引き下げられると見られている。なお、11月の米CPI(消費者物価指数)は、12日に発表される。

 ドットチャートの最新版も公表される。ドットチャートとは、FOMCメンバーが予想するフェデラルファンド金利(政策金利)の見通しで、毎年3、6、9、12月に更新される。それぞれがひとつの点(ドット)の散布図になっているため、このように呼ばれている。

 今回のドットチャートでは、来年「利下げ」を予想するFOMCメンバーが何名いるのか、そしてその幅の中心値はどの程度になるかということが注目ポイントになる。FOMC後の記者会見でパウエルFRB議長は、利下げは時期尚早だとタカ派姿勢を保つだろうが、「長期間にわたる高金利」から「長期間にわたる引締め」というニュアンスの変化に要注意だ。後者の場合は、引締め水準はインフレ水準との相対的なものであり、調整的な利下げも選択肢に含まれるからだ。 

 FOMCの翌日の14日は、ECB(欧州中央銀行)、BOE(イングランド銀行)、SNB(スイス中銀)の政策金利発表が発表される。ECBは9月に利上げして以来、2会合連続で政策金利を据え置くとみられる。今回の理事会ではECBスタッフによる最新のマクロ経済予測が公表される。済成長率、インフレ率ともに下方修正される方向で、ECBは来年利下げするとの予想も増えている。

 SNBは今後の利下げを見据えた「ハト派的」据え置きの予想。スイスでは11月のインフレ率が前月比マイナスなった。一方、英国のインフレ持続の懸念が残り、MPCメンバーの数名は利上げに賛成票を投じると見られるなかでBOEは「タカ派的」据え置きを決定する予想となっている。

今週の注目経済指標

出所:楽天証券作成

今日の重要ブレークアウトレベル

出所:楽天証券作成

タイムゾーン 分析

出所:楽天証券作成