これまでのあらすじ
信一郎と理香は小学生と0歳児の子どもを持つ夫婦。第二子の長女誕生と、長男の中学進学問題で、教育費の負担が気になり始めた。毎週金曜夜にマネー会議をすることになった二人。小学校4年生の息子・健の成績が急上昇したことで、中学受験問題が急浮上。夫婦は教育費について真剣に話し合うことになり…。
生涯教育費、子供一人につき最低でも800万円以上!
「B学園のほうが学費は安いんだけど、B学園は高校までしかないのよ。A大学付属中学は、相当ポカをしないかぎり、A大学までストレートに上がれるのがいいと思ったんだけど…」
見る? と理香が見せたA大学付属中学の中等部の授業料を見て、信一郎は顔をしかめた。
「なんだこりゃ」
「すごいでしょ。しかも高等部、大学に進んだ時の学費も見て」
「うひゃー!」
信一郎はのけぞった。
サンプル:全公立VS全私立で幼稚園から大学卒業までにかかる費用例
「これはすごい。一財産とんじゃうな」
「ほんとそれ。下手すると、私たちの老後が苦しくなるレベルよ」
二人は大きなため息をついた。
時短勤務で収入減、という厳しい現実<4-3>夫婦、教育費を考える