気になるあの本をチェック!

財産は? お葬式は? 認知症になったら? ふと、終活のことを考えたら最初に読む本

 

答えてくれた人

日本実業出版社 第一編集部 河合 均さん

著者ってどんな人?

加藤 光敏 (かとう みつはる)さん
 慶應義塾大学法学部在学中に司法書士試験合格。卒業後は、司法書士事務所勤務や会社員を経験しつつ株式投資について研究。2017年に起業し、(株)Ensemble Fund & Consultingを設立。司法書士と金融アナリストの二足のわらじを履き、自身の2大テーマである「投資」と「終活」についてのコンサルティング、講演活動などを精力的に行っています。

編集者から見た著者はこんな人!

 ブログ「あんみつ先生のラブリーなエッセイブログ」やインスタグラムなどで、ワイン、アート、音楽、料理、犬などに関するラブリーな記事や写真をアップ。終活、投資以外にも多趣味でそれぞれ造詣が深い方です。ご家族愛が強く、「ママ殿」に弱いのが玉にキズ? なとても面白い方です!

どんな人にオススメ?

・人生のこの先がちょっと不安な人
・終活を始めようと思っているが何からやればいいかわからない人
・終活について不安やお悩みがある

 ふとした瞬間に、先々のことが不安になったことはありませんか? そう感じたら、終活をはじめるサイン。男性でも女性でも、若くても年配でも、既婚者でもおひとり様でも、子どもがいてもいなくても、お金があってもなくても、その人なりに不安や悩みはあるものです。

 終活にシビアで暗いイメージを持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、誰にも必ず訪れる老後や死について元気なうちに準備しておけば、最後まで自分らしく生きていくことができます。

 終活の入門書として、まず知っておきたいことだけをまとめた内容です!

この本の、ここが読みどころ!

 ネットなどで見かける終活の記事は、部屋の片付けや、お葬式やお墓はどうするかなどの話が多いかもしれません。

 それも大事なんですが、世の中、そう簡単ではありません。せっかく色々と準備しても、法律で決められたとおりにしておかないと、せっかくの苦労がムダになってしまうことも。

 そこで本書は、身の回りの整理の仕方、遺言書やエンディングノートの書き方、相続問題、認知症への対策など、実はそれぞれのテーマで1冊の本ができてしまう内容を、「終活」に関係ある部分だけをピックアップして、法律に基づいた基礎知識としてまとめました。

 なかなか類書では見られない構成内容なので、お得な1冊です!

編集者の制作秘話

 この本には、あんみつ先生(著者)と、終活について興味を持ち始めた吉田夫妻の3人が登場します。各項目の冒頭は、冷静な先生、少し自己主張が強い夫の吉田さん、マイペースな妻の小春さんの会話から始まり、そのあとに続く解説文がスムーズに読めるようになっています。

 原稿執筆前、著者の加藤さんは、全文を会話文で書きたいと言いました。「いやいや、それは難しいでしょ」と私。加藤さんのブログの文章は面白いのは知っていましたが、終活を解説する書籍で、会話だけの文章では内容が伝わりにくいはず。

 ところが、第1稿はすべて会話だけの原稿が届きました。

(読んでも内容が頭に入ってこない…)

 そう思った私は、全面、書き直していただきました。そんな編集側のリクエストを、おもいきり聞いてくださる、本当に良い先生です。

 最終的には「会話+解説文という構成になりましたが、結果、会話部分が読者が知りたい部分の質問であったり、問題提起になっていたりして、よりわかりやすい解説になったと思います。