今日の為替ウォーキング
今日の一言
大半のトレーダーは長い年月と失敗を経て初めて、物事を単純に保ち、基本を見失わずにいるのかがどれほど大変な事かを思い知る - タートル流投資の魔術
Talking in Your Sleep
円安は、日銀とその他世界の主要中央銀行との政策の方向性の違いによる構造的なものである。日銀は、どちらかといえば現行の緩和政策をできるだけ長く続けたい考えで、政策変更には消極的である。
インフレ鎮静化のために追加利上げも辞さない世界の中央銀行の姿勢とは対照的だ。日銀の政策が変わらないままでの為替介入には、相場の方向を変える力はない。
今週21日にはドル/円が147.15円まで大きく円高に動く場面があった。これは介入警戒感とかではなく、感謝祭(サンクスギビングデー)前のポジション整理がドル売り/円買いを必要以上に加速させて、150円から151円台の高値圏の円ショートが損切りさせられたからである。
ドル/円のトレンドが変わったわけではない。ドル売り一巡後は、より良いレベルで円ショートを再構築するチャンスとなって、早くも22日には150円近辺まで買い戻された。ヘッジファンドは、ドルロング・ポジションを10月前半のピークの半分までトリミングしたようだ。来年に向けて新ポジションをビルドアップする余裕も生まれている。このまま円高になったらどうしようとハラハラしていた財務省と日銀も一安心しているだろう。