今日の為替ウォーキング
今日の一言
3人で秘密を守ることは可能だ。もし、そのうち2人が死んでいれば
Piano Man
ドル/円は円安街道をゆっくりと北上中だ。日銀の植田総裁が改めて緩和政策の継続を主張したことや、151円台に入っても、日本当局の「口先」介入がなかったことで、介入警戒感が薄れ、円売りに安心感が生まれている。IMF(国際通貨基金)は、「円の為替レートはファンダメンタルズに沿った動き」であり、日本の為替介入は支持しないとの見解を示している。
介入でファンダメンタルズは変わらない。円安がストップするとしても一時的だ。日銀とFRB(米連邦準備制度理事会)の政策スタンスが修正されない限り150円は単なる通過点で、来年前半には160円台の可能性もある。
そもそも介入の目的は、円安を止めることではなく、円安をゆっくりと長期間続けることである。介入は、円安が過熱しすぎて吹きこぼれそうになったときのびっくり水なのだ。円安のスピードが速すぎるようならば、財務省が為替介入をちらつかせる。円高に動くと、今度はすかさず日銀が大規模緩和を続けるとコメントする。この円安警官と円高警官の絶妙のコンビネーションのおかげで、 1月の安値から10ヵ月かけて25円も円安に戻すことに成功した。政府日銀の円安政策は大成功なのだ。