今日の為替ウォーキング

今日の一言

最後に笑うものが一番よく笑う

Addicted To Love

 ドル/円は円安街道をゆっくりと北上中だ。

 11月に入ってから10日間のレンジは2.50円と比較的狭いなかで、先週は高値と安値はともに4営業日連続で切り上がり、終値も5営業日連続で円安という、上昇(円安)パターンを描いている。

 日銀の植田総裁が改めて緩和政策の継続を主張したことや、151円台に入っても、日本当局の「口先」介入がなかったことで、介入警戒感が薄れ、円売りに安心感が生まれているようだ。国際通貨基金(IMF)は、「円の為替レートはファンダメンタルズに沿った動き」であり、日本の為替介入は支持しないとの見解を示している。

介入はファンダメンタルズを変えるものではない。円安がストップするとしても一時的だ。日銀とFRB(米連邦準備制度理事会)の政策スタンスが修正されない限り150円は単なる通過点で、来年前半には160円台の可能性もある。

 介入の目的は、円安を止めることではなく、円安をゆっくりと長期間続けることである。介入は、円安が過熱しすぎて吹きこぼれそうになったときのびっくり水のようなものだ。円安のスピードが速すぎるようならば、財務省が為替介入をちらつかせるし、円高に動いたら、今度はすかさず日銀が大規模緩和を続けるとコメントする。

 この「円安警官」と「円高警官」の絶妙のコンビネーションのおかげで、 1月の安値から10カ月かけて25円も円安に戻すことに成功した。政府日銀の円安政策は大成功なのだ。

今週の注目経済指標

出所:楽天証券作成