11月相場入りとなった先週の株式市場ですが、週末2日(木)の日経平均株価は3万1,949円で取引を終えました。
週足ベースで3週ぶりの上昇に転じたほか、前週末終値(3万0,991円)からの上げ幅(958円)も、まずまずの大きさとなっています。さらに、週末2日の取引時間中には3万2,000円台を回復する場面も見られました。
先週は日米の金融政策会合や米アップルの決算など、注目材料の多かった週でしたが、これらのイベントの通過に伴って株価が上昇しているため、相場のムードは改善している印象です。
また、米10月雇用統計については、まだ日本の現物株市場は織り込めていませんが、日経225先物取引市場(大取)は3万2,330円と、一段高の反応する動きで取引を終えていますので、今週は上昇スタートが見込まれます。
その後の展開については、今週は経済指標の発表が比較的少ないほか、国内企業の決算発表がピークを迎えることもあり、決算の動向をにらみながら、株価が一段高となるのか、それとも再び売りに押されるのかが焦点になるわけですが、まずは先週の日経平均の値動きから考えて行きたいと思います。
先週の日経平均は底打ちから上昇の動き
図1 日経平均(日足)の動き(2023年11月2日時点)
先週の日経平均の値動きを上の図1で振り返ると、底打ちから反発の動きとなりました。前半の2日間は、10月4日の直近安値の水準が下値の目安となって買いが入り、そして週末にかけての2日間は、「窓」空けを伴いつつ、11月1日(水)が25日移動平均線、2日(木)が3万2,000円水準といった節目を意識しながら上昇していたことが分かります。
テクニカル分析の節目への意識が強いということで、「株価の上昇はまだ手探り」という見方もできますが、実は意外と相場の地合いは強いかもしれません。ここで注目するのは前回のレポートでもチェックした「売買の盛り上がり」です。
目先の株式市場は「フォロースルー」で上値を試しやすい?
実際に、ここ2週間の東証プライム市場の売買代金を辿っていくと、以下の通りです。
23日(月):2兆8,792億円
24日(火):3兆7,241億円
25日(水):3兆1,379億円
26日(木):3兆2,880億円
27日(金):3兆5,383億円
30日(月):5兆6,674億円
31日(火):4兆6,793億円
1日(水):4兆8,360億円
2日(木):4兆5,738億円
※2023年1~9月の1日平均の売買代金:3兆6,842億円
先週の売買代金を見ると、前週や2023年1~9月の平均と比べて明らかに増加しています。
このように、株価が下げ止まって反発を見せた後に、売買の増加を伴って株価が上昇していくと、「フォロースルー」と呼ばれ、相場の反転に対する見方を補強する材料とされますので、目先の株価は上昇しやすくなっていると思われます。
実は、こうしたフォロースルーの動きは米国株市場でも出現しています。
図2 米S&P500(日足)の動き(2023年11月3日時点)
先週の米S&P500は週を通じて大きく上昇しました。ローソク足も陽線が並び、200日・25日・50日の3本の移動平均線を上抜けています。
次の目標として意識されるのは、4,400pの株価水準や、高値どうしを結んだ上値ラインになります。
図3 米NYダウ(日足)とMACD(2023年11月3日時点)
米NYダウも、先週に大きく株価が反発しています。前回のレポートでは、逆「カップ・ウィズ・ハンドル(Cup with handle)」のカップの深さまで株価が下落し、ひとまず想定される下げ幅を達成したことや、株価とMACDとの「逆行現象」の出現によって、株価が上昇していく可能性について指摘していましたが、想定通りの展開となった格好です。
反発した株価も3万4,000ドル台に乗せ、50日移動平均線も上抜けてきました。前週の株価の下落も想定内、先週の株価の戻りも想定内ですので、株価の「戻り」から「さらなる上昇」につなげられるかがポイントになります。
図4 米NASDAQ(日足)とMACD(2023年11月3日時点)
米NASDAQも株価が上昇し、50日移動平均線のところまで戻してきています。
図2~図4が示すように、米国の主要株価指数が揃って株価の反発基調を強めているわけですが、日本株と同様に、いずれも株価の上昇が売買の増加を伴っています。






















































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