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トウシル:IターンやUターンなどで、「思っていたのと違っていた…」という例もあるようなのですが、お二人はいかがでしたか? 離島だけに、送料が高かったり、物価が高いなどのデメリットもあると思うのですが…。

妻さん:物価は、関西で高いものが沖縄では安く、関西で安いものが沖縄では高い、と逆転しているという印象です。醤油やソースなどの調味料は、やはり送料がかかる分、沖縄のほうが圧倒的に高価ですが、牛肉は沖縄のほうが安い。

 ファーマーズマーケット(市場)へ行けば、山盛りのオクラがたった100円で売っているなど、旬の野菜がとても安く手に入ります。だから、食費に関しては、バランスよく買うと、関西在住時代とあまり変わらない支出額です。

夫さん:畑で野菜を育てて収穫したり、魚を釣って、それを食べたりと、自給自足率もあがってきていて、食べていくのにかかるお金は腕次第ではもっと減らせるな、と思っています。

 この間もグルクン(魚)を自分で釣ってそれが夕食のおかずになりました。妻さんが料理上手で、ほんとに助かっています。

妻さん:調理系の高校出身なので、調理師資格を持っていて、なにより食べるのが大好きなんです(笑)。

 パンやケーキ、クッキーも、よく自分で焼いたりしますし、ご近所の農家さんからいただいた野菜を使ってケーキを焼いてお返しするなど、自分で何でも作ってしまうので、日常で食品を購入するための支出は低く抑えられています。

 今朝の朝食も、昨日の昼に焼いたパンに、沖縄セルラーの株主優待でもらったジャムをつけたり、ふるさと納税でもらった生ハムを乗せたりして食べました。

最近は離島めぐりにハマり、宮古島、与論島など近隣の離島へ出かけることも多い。人が少ない離島は、海の透明度が抜群。荒らされていないサンゴ礁や、出会える魚の数も多く、スキューバ資格を保有している妻さんにとってはパラダイス。

夫さん:また、沖縄はジムがどこも安くて、1時間100円くらいで筋トレできたりするのもうれしい予想外でした。今、筋肉をつけて、海の似合う男になる!というのが目標なので、昼間はジムに行くことが多いですね。あと…バーベキューが安くて!

妻さん:そうなんです! 沖縄はバーベキュー文化が当たり前で(笑)、ものすごく安くて、気軽にバーベキューを楽しめる施設があちこちにあるんです。沖縄でできた友達と、昼から夜にかけて半日、まったりとバーベキューを楽しんだりしています。

本土と比べて牛肉が安い沖縄ではバーベキューが気軽なイベント。ビーチを眺めながらゆったりと過ごすひと時は格別。

沖縄移住アラサー夫婦さんの、よくある一日

畑で育てた野菜が食卓に並ぶことも多く、自給自足率UP中。InstagramやYouTubeの動画用のイラストは妻さんが描き、配信は夫さんが主担当と、得意分野を生かして役割分担をしている。

トウシル:時の流れが東京や大阪と違いますね!

夫さん:はい。ただ、車がないと生活できない環境なので、関西時代と比べると、車の維持費や損害保険、ガソリン代などは余分にかかります。

妻さん:私は運転ができないので、買い物が全て徒歩になるので、買い物のために往復で3時間くらい歩く必要があります。私は歩くのが好きなので苦にはならないのですが、炎天下だとちょっとシンドイ時もあります。

トウシル:9月の台風のときは大変だったのでは?

夫さん:確かに、台風の前後はお店から商品がまったくなくなってしまったり、値段が上がったり、ということもあります。ただし、それも含めて、移住してからは、総合的に「生きる力」がついたなと思います。

妻さん:精神的にも楽になったし、メンタルも強くなったよね。

夫さん:だよね。関西時代、特に、「沖縄移住」という夢ができるまでは、体調がよくない時でも仕事に向かわないといけないときなどは、自分の人生が自分のものじゃない、という感じがすごくありました。

妻さん:私も、アパレル販売員って、連休がまず取れないので、休みの日は体を休めて体力を回復するので精いっぱいでした。

夫さん:ただ、夫婦で共通の「沖縄移住」という目標ができてからは、毎日が夢中で、目の前の仕事にも全力でがんばれたし、人生で2度目に来た「青春!」という感じでした。移住してからも、一日一日が大切で愛おしく、充実しています。

トウシル:20代だからこそできた無茶かもしれないのですが、今からでも遅くないっていう勇気が湧いてきますね。

夫さん:はい! 投資や資産形成は今後も真剣にやっていきたいし、何があっても生きていける生命力も磨いていきたいです。

 この後の人生、例えば家族が増えるなどで計画変更が発生することもあるかもしれないのですが、例えば子供が生まれて学費が予想以上にかかるなど、資産形成で賄いきれない場合は、また働けばいいと思っています。

妻さん:例えば、不況が到来して、金融資産が半分になったりしても、今の生活能力と、二人で協力しあえれば、なんとか生きていけると思っています。まだ起こっていない「もしも」におびえて暮らすのは違うかなと。

トウシル:資産1億円を目指す!などは考えないんですか?

夫さん:1億かぁ…。このまま資産形成を見直しながらがんばって、市況も味方してくれたら届くかもしれないけれど…。

妻さん:私たちが幸せを感じる基準はそこじゃないかもね。

夫さん:確かに。資産が倍になったら、幸せ度も倍になるっていうなら、資産1億円を目指す意義もあると思うけど、そうじゃないもんね。やりたいことを自由にできる生活は手に入れたし、今後も継続的に生活資金を得ていく算段はできたので、もうこのあとは「なんくるないさ~」マインドでやっていきます。

トウシル:最後に、お二人のように、自分の人生を取り戻したい!と思っている人にアドバイスをいただけますか?

夫さん:自分がやりたいことは、ガマンしないで、なるはやで、実現に向けて動いたほうがいいと思います。

 ただ、さっき、「なんくるないさ~」マインドで、といいましたが、何もしないで「なんくるないさ~」と思うのは無謀だと思います。

 僕は毎年、自分の資産見直しや今後のプランを丁寧に組みなおしていて、やれることは全てやった後での「なんくるないさ~」なので、まずは自分のやりたいことにいくらかかるのか、それはどうしたら実現できるのか、を丁寧に見積もってみることから始めるといいと思います。

妻さん:人間関係があまりよくない環境で仕事している時期や、ローンがなかなか返せない時代は、とても辛くてしんどかったです。目標がなく、生きるためだけに働く、という状態では、一生はあっという間に過ぎてしまうと思います。

 でも一度「沖縄に移住する」という夢を設定すると、仕事に対するモチベーションも変わります。今が辛くて仕方がない、という人は、実現したい目標や夢を持つと、日々の過ごし方や、仕事をがんばる意味が変わってくるんじゃないかと思います。

夫さん:それに、僕は、沖縄移住を設定する前も、夢に向かって突進していた間も、ずっと「自分はどう生きたいのか」という点について、自問自答を繰り返してきました。そしてそれは、実現した後の今も、たぶんこれからも、自問自答していくと思います。

 これって、その時々で答えは変わると思うんです。人生の途中で、ずっと自分に問いかけ続けていくと、方向性を見失わないで、自分自身、納得のいく人生を歩き続けることができるんじゃないかと思います。

トウシル:お二人のお話を聞いていて、まずはすてきなパートナーと出会うことも大切だなと実感しました! これからも応援しております。本日はありがとうございました!

インタビュー中も終始、ニコニコと笑顔が絶えず、顔を見合わせながらいっしょに考えて答えてくれたご夫婦。著書の『借金600万円から7年で資産4000万円を達成した アラサー夫婦のゆる早セミリタイア』
のエピローグでは、夫さんから妻さんへの感謝が述べられており、お互いを支えあって夢をかなえたお二人の姿にウルッと来ます。必読です!

>>借金600万円から資産約4,000万円へ!人生、どう巻き返したの?沖縄アラサー夫婦さんインタビュー[前編]
>>夢の沖縄で離島めぐり!ゆる早セミリタイアライフを紹介 沖縄アラサー夫婦さんインタビュー[後編]