サイド型の場合、46歳、総資産額は3,531万円でFIRE達成

働く時間を減らし、自由に使える時間を増やす。仕事で得る収入は差があるが、副業や資産収入で補う。

Cさんのサイド型FIREライフプラン


FIRE達成方法:収入(447万円)-教育費以外の支出(240万円)=207万円(年間)から、教育費を差し引いた金額すべてを利回り4%の商品で運用。46歳時点で資産が3,531万円となり、サイド型FIREが達成できる見込み。
何歳でFIRE達成?:46歳
FIRE達成時の資産は?:3,531万円
FIRE後の暮らしは?:FIRE後は現在の2/3(約240万円)の生活水準で生活する 
FIRE後の収入は:FIRE後は生活費240万円の1/2、120万円を勤労収入(1人あたり60万円/年)で、残りの120万円を財産収入で賄う。
老後は?:85歳でも約1,392万円の資産が残っている。

 サイド型の場合、現在の生活水準の2/3、つまり今回は教育費を除くと約240万円での生活をしていくわけですが、そのうち半分、つまり年間120万円分(1人あたり60万円/年)はアルバイトやパートなどの勤労収入(個人事業も含みます)で確保していきます(今回は64歳まで働くと仮定)。

 この場合も厚生年金保険には未加入となりますので、ご自身で国民年金保険料等を支払っていくことになります。

 収支の推移は次のようになります。生活費の半分を働いて稼ぎ、残り半分を資産収入および取り崩しで暮らしながら85歳でも約1,392万円の資産維持が可能になるFIRE達成は46歳、リッチ型と比較すると12年ほど早く、始めてから11年で達成できることになります。

 公的年金収入は二人合わせて年間231万円となり、社会保険料込での生活費250万円との差が小さいことから年間収支はわずかな赤字に収まります。

リッチ型と異なり、教育費以外の生活費はFIREを目指す前の水準の2/3レベル(240万円)に落として節約。支出ダウンに加えて、奥様のパート収入により投資に回せる金額が大きく増えるので、FIRE達成時は46歳と大幅に短縮できる。ただし、企業の保険を抜けるため国民健康保険等を払う必要があり支出がやや増。さらに、リッチ型と異なり、FIRE達成後も年間120万円分(支出の半分)は労働を続ける必要あり。問題は50代直前に、ちょうどお子さんが20歳前後となり、お子さんが大学へ進学した場合、教育費がピークを迎える点。奥様だけでなくCさんご自身も副業などで援護射撃をする必要があるかも。

 資産残高のピークは、次のグラフのように46歳で約3,531万円と、リッチ型より少し低くなります。

 リッチ型と比較すると、そもそも生活水準が低めであること、サイド型の場合、資産収入でカバーする必要があるのは生活費の半分であることから、このように相対的に少ない金額でのFIRE達成が可能になっています。

FIRE前の2/3に生活費を節約、さらに奥様のパート収入も加わるため、いわゆる「入金力」がぐんとアップ。年間170~230万円程度を投資に回せる。FIRE後も120万円分は働き続けるため、資産の目減りは比較的緩やか。前述のリッチ型に比べて、FIRE達成が早まるため、47歳以降の時期にゆとりをもって過ごせるのもメリット。奥様がパートに出る以上、Cさんは家事育児の腕を磨き、家事育児を分担できる準備も必要。お子さんが就職し、独り立ちした後は、生活費も二人分に減り、さらに支出が抑えられる可能性大。

 この場合、高齢期においては公的年金収入と生活費で考えると年間19万円の赤字になりますが、資産収入がそれを上回ることが期待されるため、資産は少しずつ増加していき、85歳時点で金融資産が約1,392万円となっています。

 最後に節約型FIREについて確認していきます。