今日の為替ウォーキング

今日の一言

インフルエンサーの意見を盲目的に信じて投資するのは、デューデリジェンスなき投資と同じであり、危険極まりない

Open Arms

 FRBが金融政策の運営にあたって課せられている法的使命、いわゆるデュアル・マンデートとは、「物価の安定と最大限の雇用を達成」である。

 デュアル・マンデートを具体的な数字で示すならば、物価の安定とは、コアPCEの2%である。PCEとは個人消費支出の略で、米国の家計が購入した財やサービスを集計した経済指標のことである。

 雇用の最大化は、失業率がNAIRU(非加速的失業率)の水準で、FRBはこれを4%と見積もっている。

 パウエルFRB議長の理想としては、失業者を出さずにインフレ目標を達成しながら、自然な人口動態と労働力の変化を利用して失業率を上昇させることだ。しかし、現実的にはほぼ不可能だろう。

「雇用の最大化」を達成したFRBにとって、あと残るのは「物価の安定」。すなわち労働市場を動揺させることなくインフレ率を下げることである。

 CPI(消費者物価指数)は、昨年ピーク時の1/3の3.0%まで低下した。FRBはインフレとの戦いに勝利したのか? しかし、下落の大部分はベース効果とエネルギー価格の下落という2つの要因によるものだ。ベース効果は1年後には消えているし、エネルギーが今後も低価格であるという保証はない。

 一方、コアPCEは前年比4.6%で、2月の最高値から1ポイントも下がっていない。賃金上昇率は4.0%以上で高止まり、賃金と物価のスパイラルの脅威にも直面している。もしFRBがコアPCEに注目しているのであれば、FRBの仕事はまだ終わっていない。

 金利はピークに達したかもしれない。しかし、長期間に渡る高金利と労働市場の大幅な調整の必要性は残っている。

 4日発表の7月米雇用統計のポイントは「米雇用統計は信じられない!A5ランク指標にC1ランク予想のリスク 7月米雇用統計 詳細レポート」をお読みください。

今週の注目経済指標

出所:楽天証券作成