今日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは141.65

 ↓下値メドは140.55 

日銀:「予防的利上げは、景気過熱よりリスク大きい」  
ADP:統計方法変更後、NFPの予想指標としての精度が低下
米銀行:SVB破綻後、米銀行の融資の伸びが急ストップ 
豪ドル:RBAは政策金利5.00%まで利上げ継続か  

市況

 今夜から週後半にかけては、中央銀行の政策会合と米企業の決算ラッシュで忙しいマーケットになりそうだ。今夜(日本時間27日早朝)はFRB(米連邦準備制度理事会)、木曜日はECB(欧州中央銀行)、そして金曜日は日銀が政策金利を発表する。FRBとECBの0.25%利上げはほぼ確定。予定されていた利上げはこれで終了だが、市場の関心はその後の政策にある。

 FRBもECBも今回が利上げサイクルの頂点になると公式に認めることはない。むしろ追加利上げを示唆するタカ派姿勢を強める可能性もある。日銀がYCC政策を引締め方向に調整する可能性はゼロではない。

 米国の第2四半期の決算は今日と明日がピークで、金曜までに157社が発表を行う。

 7月25日(火曜)のドル/円は、2日連続で前日比「円高」。24時間の値幅は0.87円。 
2023年147営業日目は141.43円からスタート。この日は141円台前半でしばらく横ばい取引が続いたが、海外市場に入ると米長期金利の上昇に反応して、夜の初め頃に141.73円まで上昇して高値をつけた。しかし142円にはこの日も届かなかった。

 その後はドル売りが優勢になり、明け方に141円を割ると140.85円まで下押しした。終値は140.94円(前日比▲0.56円)。

出所:楽天証券作成

レジスタンス:
141.73円(07/25)
141.83円(07/24)
141.95円(07/21)

サポート:
140.85円(07/25)
140.74円(07/24)
139.74円(07/21)

 今週開催される日銀会合で、日銀は政策の変更なしと市場参加者の多くは考えている。しかし一部にはYCC政策の変動幅を拡大方向に調整するとの予想もある。日銀が今回の会合で物価見通しを1.8%から2.5%程度まで大幅上方修正するならば、ウルトラ緩和政策の継続と整合性がとれないからだ。そうなった場合には、急激に円高に動くリスクがある。

「インフレは持続しないから政策は現状維持で良い」というのが日銀のスタンスだ。もっとも、2年前はFRBのパウエル議長も、ECBのラガルド総裁も「インフレは一過性」で「予防的に利上げすることはない」と大言壮語していた。その結果、欧米のインフレ上昇は手がつけられないほど暴走した。緩和終了を遅らせるほど、いったん始まったときの利上げは急激で大幅になるというのはFRBを見ても明らかだ。

主要指標 終値

出所:楽天証券作成