3. 日本の銀行株は日本株全体と比べて割安

日本株全体は適正レンジの上限だが、銀行株はまだ割安圏にある

 前号では日本株全体が適正レンジの上限に達したという分析をしてみましたが、同じような分析方法で銀行株指数を見てみると、いまだ割安圏にあることが分かります(図表3参照)。

 足元で銀行株指数の向こう12カ月予想EPS(1株当たり利益)が大きく上向いていることが要因ですが、EPSの改善に株価が追いついておらず、足元の適正レンジ(201~251ポイント)に対して、銀行株指数は214ポイントにとどまっており(6月23日時点)、適正レンジ上限まではかなりの余裕があります。

 ディスインフレや金利の持続的低下局面が終焉するなど、ファンダメンタルズの転換期待があり、株価バリュエーションも割安で、さらに市場全体と比べても出遅れ感がある銀行株には一定の投資機会があるのかもしれません。

 そして、そうした銀行株の投資機会は低PBR銘柄の投資機会とも考えられ、東証の要請を企業側が受け入れ、「ディスインフレの終焉」などの外部環境だけではなく、「企業努力」も加われば、中長期的な投資テーマとなるかもしれません。期待を込めて見守っていきましょう。

[図表3]  東証銀行業株価指数と企業業績の推移

期間:2013年1月4日~2023年6月23日、週次
※EPSは向こう12カ月予想
(出所)Bloombergを基に野村アセットマネジメント作成

<関連銘柄>
NEXT FUNDS TOPIX連動型上場投信(証券コード:1306)
NEXT FUNDS 東証銀行業株価指数連動型上場投信(証券コード:1615)
NEXT FUNDS 銀行(TOPIX-17)上場投信(証券コード:1631)
NEXT FUNDS 金融(除く銀行)(TOPIX-17)上場投信(証券コード:1632)

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