今日の為替ウォーキング
今日の一言
自分ならできると信じればもう半分達成したようなものだ – 第26代米大統領 ルーズベルト
Don't Get Me Wrong
ベア・スターンズ破綻からちょうど15年後に起きたシリコンバレー銀行の破綻は、第2のリーマンショックの引き金になると危惧する人も多い。しかしFRBの仕事は、ポートフォリオ管理に失敗した銀行に逃げ道を用意することではない。インフレ問題を放置したままでは状況は悪化するだけだ。
シリコンバレー銀行破綻にマーケットの関心が集中しているが、今日は重要な指標である、米2月CPI(消費者物価指数)の発表がある。
CPI(消費者物価指数)は、インフレ状況を測るための指数である。しかし、CPIと生活コストは別物だ。CPIが上昇したからといって、その分だけ生活が苦しくなるわけではない。
米国は昨年、インフレが大問題になったが、その大きな原因となったのは中古車価格の急騰だった。しかし、世界中の人々がみな車を欲しいと思っているわけではない。例えば公共交通手段が発達している日本や英国では、米国ほど必要性を感じない。中古車の値段が20%高くなったからといって生活が苦しくなったと実感する日本人はほとんどいないだろう。
インフレはグローバルな問題のようだが、実はローカルな問題である。先進国の何億人もの消費者はCPIが示すほどの物価高を感じていないし、CPIの上昇率が示すほどには、実際の消費力は悪化していない。