今週の指標:NYダウ(ダウ工業株30種平均)

 今週は、11月CPIやFOMCが注目となります。11月CPIの伸びが鈍化すれば、インフレのピークアウト期待が出て、来年の利上げ観測が後退し、株式市場のプラス材料となります。

 しかし、先週発表の11月PPI(生産者物価指数)が期待されていたほど鈍化しなかったように、11月CPIも予想を上回れば、株式市場のマイナス要因となります。FOMCではタカ派的内容が示されれば過剰な利上げを警戒した売り圧力となりそうです。

先週の動き

 12月5日(月)は、ISM(米サプライマネジメント協会)非製造業景況指数の予想を上回る強い結果を受け、利上げ長期化が改めて意識され▲482ドルの3万3,947ドルとなり、6日(火)もJPモルガンのCEが景気先行警戒感を示したことを受け、▲350ドルの3万3,596ドルと続落しました。

 7日(水)は一服し、8日(木)は中国のコロナ規制緩和を好感し、+183ドルの3万3,781ドルとなりました。週末の9日(金)は、11月PPIが前月比0.3%と市場予想を上回ったことで、FRB(米連邦準備制度理事会)による利上げ長期化への警戒感が高まり、▲305ドルの3万3,476ドルと反落しました。

今週の指標:ドル/円

 FRBの金融引き締めの長期化の見方は変わらず、底堅い動きが想定されます、FOMCでの0.5%の利上げは織り込み済みですが、11月PPIは市場予想を上回っており、金融引き締めの長期化の思惑は広がっています。

 13日発表の11月CPIが予想を上回れば、ドル買いも想定されますが、市場予想の0.5%は十分に織り込まれており、世界的金融引き締めのペースの鈍化の流れからはリスク選考の円売りが強まる可能性があります。

先週の動き

 先週は、週始めは134円台のスタートとなりましたが、12月5日のISM非製造業景況指数が予想外に上昇したことで、ドル売りは縮小し、ドル買い・円売りが活発となり、7日には一時137.83円までドル高・円安にふれましたが、中国でのコロナ対策を制限する観測が広がり、ドル/円は135円台後半で下げ渋りました。

 9日は、11月PPIが予想を上回ったことで、ドル買いが観測され136.56円で引けました。