短期的な見通し:日本株優位が続くと予想
2023年は、珍しく日本のGDP(国内総生産)成長率が米国の成長率を上回る可能性があります。IMF(国際通貨基金)の予想によると、2023年の成長率は、日本が1.7%、米国が1.0%です。
<IMF世界経済見通し:2022年7月時点>
日本はコロナ後の回復が遅れていて、ようやくコロナ前のGDPに戻っていくところです。円安やリオープンが日本の回復に寄与します。既に始まっている全国旅行支援や、外国人観光客の受け入れ増加が、内需回復に寄与しています。
一方、米国はコロナ後の急成長によって、既にコロナ前のGDPを大きく超えています。ところが、景気過熱から深刻なインフレが起こり、急激な金融引き締めを行っているところです。インフレと金利上昇によって、今後消費の鈍化が懸念されています。
日米の今年から来年にかけての成長モメンタムの差を反映して、しばらく日本株が米国株よりもパフォーマンスの良い状況が続くと予想しています。ただし、それは短期的な予想です。長期的な視点にたてば、米国株の方が成長性ですぐれているとの見方は変わりません。
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