3.割高だったバリュエーションが修正される

コロナ禍相場でかなり割高となったバリュエーションが修正される過程で大幅下落

 17業種で最低のパフォーマンスとなった最も大きな要因は、コロナ禍相場で絶対的にも相対的にもかなり割高になってしまったバリュエーションが修正され、その過程で株価が大幅に下落したことです。

 図表3は電機・精密セクターとTOPIXの予想PER(株価収益率)の推移ですが、グラフ期間の平均値で見て、電機・精密セクターとTOPIXとの間には4ポイント程度の差がありましたが、2020~2021年初頭にかけて大幅に拡大し、一時は8ポイント程度と、過去平均の倍程度の差に広がっていました。

 その後、欧米での金融引き締め強化により、開いてしまったPER格差が再び足元では4ポイント程度に縮小しており、バリュエーションが相対的に大きく縮小し、相対的な株価パフォーマンスが悪化しました。

 今後の予想ですが、PERの修正もある程度進み、TOPIXとの格差も過去平均に落ち着いたことで、今後の業績予想に大きな陰りが見られなければ、どこかの段階で見直し買いが入るものと考えています。欧米の金融引き締めに一定のめどが立てば一気に回復するのではないでしょうか?

[図表3]  TOPIX-17電機・精密とTOPIXの予想PERの推移 

期間:2013年1月4日~2022年8月26日、週次
予想PER(株価収益率、株価÷EPS)は向こう12カ月予想EPSに基づく
平均値はグラフ表示期間の平均値
(出所)Bloombergを基に野村アセットマネジメント作成

<関連銘柄>
NEXT FUNDS TOPIX連動型上場投信(証券コード:1306)
NEXT FUNDS 電機・精密(TOPIX-17)上場投信(証券コード:1625)

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