相場の暴落は全て政策金利の引き上げが原因だった!?

 米国のイールドカーブがだんだんとフラット化してきている。これは株価急落へのアラートである。

米国のイールドカーブとS&P500の推移

現在(赤)とリーマンショック(世界金融危機)の直前(茶)
出所:ストックチャーツ

 市場がこの先、深刻な事態を迎えるのはFF金利が長期金利(10年国債金利)を上回ってからである。

 1970年代初頭のニフティ・フィフティ(すてきな50銘柄)相場の崩壊、1990年代後半のITバブルの崩壊、2008年のリーマンショック(世界金融危機)など、相場の暴落は全て政策金利の引き上げが原因だった。

米国の利上げとバブルの崩壊 FF金利(赤)と10年国債金利(青)の推移

(相場の暴落は全て政策金利の引き上げが原因だった…)
出所:セントルイス連銀

KBホーム(週足)

(不動産市場もすでにピークを過ぎている!? 米国景気の先行指標は住宅株である。住宅株のKBホームは金融危機(リーマンショック)前の2005年に既に天井を付けていたのである)
出所:石原順

 逆イールドはいつもFRBの利上げによって起こる。(1)賃金は上がらずインフレにならず資産価格だけが青天井、(2)中央銀行の爆買いという自作自演、(3)低ボラティリティという三つの特徴を持っていた<エブリシングバブル(なんでもバブル)>も、大きな曲がり角に来ているようだ。