今日の為替ウォーキング
今日の一言
上がっている株を買う。下がっている株は買わない
The Boys of Summer
パウエルFRB議長は先週末に開催されたジャクソンホール会議においてスピーチを行い、インフレ抑制に向けて、政策金利を景気抑制的な水準まで一段と引き上げる方針を示した。スピーチはわずか8分間と短かったが、マーケットを動かすには十分だった。
今月9月FOMC(米連邦公開市場委員会)での0.75%利上げはほぼ確実になった。 しかし、パウエル議長のスピーチの中で、マーケットが本当に重要だと考えたのは、(9月の0.75%利上げ幅のことよりも)FRBが「高金利(金融引き締め)をかなりの期間」継続すると予想していることだ。
現在の高インフレが収束すれば「引締めスピードは緩やか」になる、あるいは「利上げ休止」になるかもしれない。しかし高金利状態は続く。2023年3月に利下げというマーケットの期待はパウエル議長によって押し戻された。今後の焦点は、「かなりの期間」がどの程度になるかということになる。
バイデン大統領が、「容認し難い高さだ」と強い懸念を示している米国のインフレは、そろそろピークアウトする傾向も見えている。米国の7月のCPI(消費者物価指数)が前月比で0.0%と、6月の+1.3%から大きく下がり、この2年間で初めて上昇が止まった。
しかし、1回のCPIの結果をもって「インフレは下がった」と判断することはできない。インフレは依然としてFRBの目標(2%)を大幅に超過(9%)しており、過熱状態が続く労働市場を踏まえれば、まだ利上げを「とどめる水準ではない」とパウエル議長は明言している。
たとえ企業や家庭に痛みをもたらす状況になるとしても、物価の安定を優先させる。これがパウエル議長、そしてFRBの考えである。