今日の為替ウォーキング

今日の一言

重要なのは勝率ではなく、トータルの損益

Dust in the Wind

 今日から始まる「ジャクソンホール会合」。ジャクソンホールは米国のワイオミング州に位置する全米有数の観光地で、カンザスシティー連銀が毎年ここに世界の中央銀行関係者を招いてシンポジウム開催する。昨年は新型コロナのデルタ株感染拡大でオンライン形式だった。

 もともとは夏休みイベントの要素が強かったようだが、2010年に、当時FRB議長だったバーナンキ氏がこの場で米国の量的緩和を発表して世界の金融市場を震撼させて以来、ジャクソンホールといえばFRBが重大な金融政策の変更を発表する場として注目を集めている。

 今回、パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長は、ジャクソンホールの講演において何を語るか?

 パウエル議長は、経済成長を犠牲にしてでも、米国のインフレ率を引き下げる強い決意を示すだろうと考えられている。

 9月FOMC(米連邦公開市場委員会)は、講演から4週間後に開催される。タカ派FOMCメンバーが0.75%利上げを主張しているなかで、パウエル議長は0.5%を支持する。引き上げ幅が低いのは弱気だからではなく、むしろ利上げ政策が今後も継続するという強気のメッセージだ。0.5%利上げは、それ自体実質的な金融引締めであるが、同時に、インフレと実体経済がどう反応するかを評価する余裕もつくることができる。

 以上がマーケットの予想するパウエル議長の政策スタンスだ。しかし、その逆というリスクもゼロではない。つまり、FRBが米経済成長と完全雇用とを引き換えに、一定ペースのインフレを許容するというものだ。FOMC議事録には「引締めの行き過ぎを」多くのメンバーが懸念していると記されている。

 直近のCPI(消費者物価指数)が低下傾向を示すなか、FRBの強硬姿勢が続くと中間選挙にはマイナスというバイデン大統領の政治判断が働くことも考えられる。来月発表される米雇用統計が弱ければ、FRBは戦略見直しを迫られるかもしれない。

今週の 注目経済指標

出所:楽天証券作成