今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは138.70円
↓下値メドは136.00円
ECB: ECBは最悪、利上げ延期も。欧州はエネルギー危機で景気後退へ。
欧金融危機:金利上昇でドイツの中小金融機関が倒産危機。長期融資が逆ザヤに
干ばつ:EUと英国を合わせた地域の60%に干ばつ警報。山火事多発
食糧危機:英国が干ばつによる凶作。ブレグジット後の農業の構造的人不足も
エネルギー危機:ライン川水位低下で石炭輸送困難に。ドイツの32%が石炭火力発電
英国:実質賃金が過去20年間の最速スピードで下落
中国:記録的熱波で、作物収穫に影響
米株式市場:米指標の弱さを良いニュースととらえる
天然ガス:ロシアからのエネルギー輸入停止の場合、欧州は2/3しか賄えない
BOE:トラス英首相候補、2%インフレ目標の廃止をBOEに要求
8月22日(月曜)週明けのドル/円は「円安」。
24時間のレンジは136.69円から137.66円。値幅は0.97円。
2022年の166営業日目は136.81円からスタート。ドル買い意欲は旺盛で、下サイドは限定的で、安値は東京時間夕方につけた136.69円。その後は順調に上昇を続け、未明に137円台に乗せると、137.66円まで上値を伸ばして7月22日以来の高値をつけた。終値は137.52円(前日比+0.64円)。
レジスタンスは、
137.66円(08/22)
137.96円(07/22)
138.88円(07/21)
サポートは、
136.69円(08/22)
135.70円(08/19)
134.65円(08/18)
ドル/円は139円が見える場所まで円安が進んでいる。 ジャクソンホールのパウエルFRB((米連邦準備制度理事会))議長の講演内容の憶測から米長期金利が上昇し、ドルが買われたが、その他は新しい材料は特になかった。
米国の7月のCPI(消費者物価指数)が前月比で0.0%と、6月の+1.3%から大きく下がり、この2年間で初めて上昇が止まった。CPIを押し上げていたガソリン価格が下がっていることもあり、来月の伸び率はマイナスになる可能性が高い。
6月、7月と2会合連続で0.75%という大幅利上げを実施してきたFOMC(米連邦公開市場委員会)も、そろそろ利上げペースを緩めるとだろうという見方が広がるなかで、FOMCメンバーから「インフレが終わったと考えるのはまだ早い」と、マーケットの楽観論を窘めるような発言が相次いだ。9月のFOMCの利上げにおける0.5%という予想に修正が入り、3会合連続となる0.75%利上げの可能性が強まったことがドル買いとなっている。
今週25日から27日開催のジャクソンホール会議で、パウエルFRB議長が何を語るか。マーケットが今最も気にしていることだ。先日発表されたFOMC議事録には「過剰な引き締めに多くのメンバーが懸念を示す」と記されていた。パウエルFRB議長は、ある時点で利上げペースを緩めることを強調するのか。それともインフレに対する警戒感を強めるのか。今週のマーケットは神経質。来週のマーケットは発言内容で大きく動きそうだ。
22日のユーロ/ドルは「ユーロ安」。パリティ(1ユーロ=1ドル)を破り、約12年ぶりの安値をつけた
24時間のレンジは0.9926ドルから1.0047ドル。
ジャクソンホールのパウエル議長発言を先取りした米金利上昇とドル買い。対して欧州では、ロシアがドイツ向け天然ガス供給を「完全停止」するなかでECB(欧州中央銀行)は、利上げを早々に終了するとの見方が強まっている。ユーロがドルに対して売られるのは当然の成り行きだ。高値は東京時間昼につけた1.0047ドルと限定的で、夜遅くには1.000ドルを抜け、未明には0.9926ドルまで下落した。終値は0.9941ドル(前日比▲0.0099ドル)。
レジスタンスは、
1.0047ドル(08/22)
1.0095ドル(08/19)
1.0175ドル(200時間移動平均)
サポートは、
0.9926ドル(08/22)
0.9860ドル(2002.12.02)
0.9815ドル(2002.10.30)
ユーロ/ドルの最新ピボットは今日の注目通貨をご覧ください。
米国の指標がたとえ予想より弱くなったとしても、欧州やその他の地域の経済指標はそれ以上に弱くなるだろう。たとえFRBの利上げスピード幅が狭くなりスピードが鈍化しても、他の中央銀行はそれ以上に弱気になる可能性が高い。中国の人民銀行は22日、今年3回目の利下げに踏み切った。ECBは利上げ早期終了、最悪利上げ断念もありえる。
結局、ドルに勝る通貨なしということだ。これがドル買いの理由と考える。そのなかで、日本は4-6月期のGDP(国内総生産)が+2.2%に増え、新型コロナ前の規模に戻した。ドルの次に買われるのは円かもしれない。