優待を廃止・見直した主な企業

*株価は8月3日終値、配当は8月4日時点

銘柄(コード) オリックス(8591) 権利確定月 3月
優待取得最低株数 100株 *株価 2,342円
東証再編前→後 東証1部→東証プライム *配当 85.6円
旧優待内容 自社取引先取扱商品等カタログギフト
※3年以上継続保有の場合、カタログの内容は異なる
※2024年3月の株主への贈呈をもって廃止
コメント 人気優待の筆頭で、廃止の発表時は「まさか!」と思いました。2024年3月まであるので、最後までお付き合いいたします。
銘柄(コード) 日本たばこ産業(2914) 権利確定月 12月
優待取得最低株数 100株 *株価 2,296円
東証再編前→後 東証1部→東証プライム *配当 150.0円
旧優待内容 自社および自社グループ会社商品(食品など)2,500円相当
※優待品に代えて社会貢献活動(災害復興支援)への寄付選択可
※100株以上を1年以上継続保有した株主のみに贈呈
※2022年12月の株主への贈呈をもって廃止
コメント こちらの優待は保存が利き、非常食としても重宝していました。高配当銘柄なので、このまま継続保有予定。
銘柄(コード) ひろぎんホールディングス(7337) 権利確定月 3月
優待取得最低株数 100株 *株価 608円
東証再編前→後 東証1部→東証プライム *配当 27.0円
旧優待内容 2,500円相当の地元特産品カタログ→クオカード500円分に変更
※2022年3月の優待から変更
コメント カタログ優待が新設された際は、「こんなに豪華で大丈夫?」と思いましたが、やはり1年で変更となりました。あまり豪華な優待は注意が必要です。
銘柄(コード) フジ日本精糖(2114) 権利確定月 3月
優待取得最低株数 100株 *株価 470円
東証再編前→後 東証2部→東証スタンダード *配当 14.0円
旧優待内容 自社製品1,000円相当
※2022年3月実施分が最終。以降廃止
コメント お砂糖の詰め合わせで、とても便利な優待でした。重量があり、輸送コストがかかったのが廃止の理由でしょうか。
銘柄(コード) イフジ産業(2924) 権利確定月 3月・9月
優待取得最低株数 100株 *株価 930円
東証再編前→後 東証2部→東証スタンダード *配当 32.0円
旧優待内容 たまごギフト券300円分
※2022年3月実施分が最終。以降廃止
コメント たまごギフト券はこちらの優待で初めて知りました。年に2回で重宝していたのに残念。
銘柄(コード) マルハニチロ(1333) 権利確定月 3月
優待取得最低株数 100株 *株価 2,422円
東証再編前→後 東証1部→東証プライム *配当 55.0円
旧優待内容 以下から希望のものを選択
[1]水産缶詰詰合せ、[2]瓶詰詰合せ、[3]海苔詰合せ、[4]DHA入りリサーラソーセージ、[5]ラ・カンティーヌ詰合せ
※2022年3月実施分が最終。以降廃止
コメント まさかこちらの優待が廃止になるとはかなり驚きでした。毎年何にするか選ぶのも楽しかったのに。
銘柄(コード) サニーサイドアップグループ(2180) 権利確定月 6月
優待取得最低株数 200 *株価 686円
東証再編前→後 東証1部→東証プライム *配当 10.0円
旧優待内容 200株保有でオールデイダイニング「bills」の優待食事券2枚、500株以上保有で同5枚進呈(1枚で指定メニューとソフトドリンク1杯が無料)
※2021年6月実施分が最終。以降廃止
コメント 大好きな優待の一つで、優待廃止はかなりショックでした。もうbillsで食事をすることもないのかな…。

 待廃止銘柄については、嘆いてもしかたがないので、簡単な廃止理由をまとめてみました。理由が分かれば今後の予防策にもなるかもしれません。

 優待廃止銘柄のうち反響が大きかったのは、なんといっても、優待人気銘柄の一つオリックス(8591)。株主総会では社長さんから機関投資家や個人投資家への、より公平な利益還元を基本方針とするとの発言もありました。また廃止は2024年3月ということもあり、株価の大きな下落にはなりませんでした。

 同じように、日本たばこ産業(2914)も高配当銘柄かつ優待で、人気の高い銘柄でしたが、こちらも2022年12月をもって廃止となりました。

 どちらも株主数がとても多く、個人株主を増やす従来の目的を果たしたため、今後は配当などによる利益還元に集約という理由で廃止となりましたが、その後の株価は堅調に推移しています。

 株主数が激増し、優待見直しをしたひろぎんホールディングス(7337)も同じ理由だと思います。

 一方「まさかこの株主優待が廃止になったとは」と驚いた銘柄もいくつか。「自社製品を優待にしている会社は廃止のリスクが少ない」といわれていましたが、どうもそうではなかったようです。

 フジ日本精糖(2114)の1,000円相当の自社製品のお砂糖の詰め合わせ、イフジ産業(2924)は自社製品ではありませんが、たまご商品券。商品券をスーパーで使用する際、レジの列を止めてしまったことは優待あるあるでしょうか。優待がなくなり、「たまご券」のマイナー度に拍車がかかってしまわないか心配です。

 そしてこちらも人気の優待でしたマルハニチロ(1333)。IR発表では「株主の公平性を考え、配当などによる直接的な利益還元を充実」とし、同時に増配も発表しました。優待廃止と同時に増配の発表という流れは今後増えていくかもしれません。

 廃止銘柄最後は私もお気に入りだったサニーサイドアップグループ(2180)。この銘柄は株主優待で株価をキープしていたところもあるので、発表後、株価は暴落。決算が6月で優待廃止の発表が直前だったのも投げ売りの要因となりました。パンケーキの優待、残念です…。

 ざっと見てきました、2022年1月から7月までの廃止優待・新設優待。確かに廃止銘柄は多くなっていますが、ファン株主を増やしたいと思っている会社も多く、自社製品やECクーポンなどの優待は、今後も増えるのではと思っています。

 優待廃止の予想はなかなか難しいですが、あまりにも豪華な優待や、対象株主があまりにも多く、輸送コストがかかる優待などは、注意が必要かと思っています。

 優待よりも配当、という流れにはなっていますが、やはり優待が届く喜びはうれしいもので、私はこれからも楽しさを追求しようと思っています。

 2022年も残り3カ月余り、優待新設の良いニュースが増えることを期待して、優待投資を楽しみたいと思っています。