今日の為替ウォーキング
今日の一言
スキャルピングをしたいのか?デイトレダーなのか?週一回のトレードで良いのか、長く持ち続けるのか?投資は理想とするスタイルを決めることから始まる。
Knowing Me、 Knowing You
「日本の経済や物価情勢は金融政策の正常化を進める状況にはなく、必要であれば追加緩和をすることをためらわない。」と、日銀は繰り返し述べている。そして無制限の指し値オペを通じて長期金利の上昇を断固阻止している。
日銀のやり方は、インフレの上昇に対してハト派姿勢を強調することによって、より効果的な緩和状態を生み出そうとするものだ。つまり、マーケットを嘲笑い「火に油を注ぐ」のだ。そこまでして何を燃やしたいのか?それは日本人の「インフレ期待」だ。
新型コロナによるサプライチェーンの崩壊と、ウクライナ戦争の影響によるエネルギー価格高騰で、現在の状況は、少なくともこの10年間において、日銀が標榜する物価目標2%にもっとも近い地点に達している。来年退任を迎える黒田日銀はこの最大にして最後のチャンスを捕まえて離したくないから、間違っても、円安を止めるなどして、この機会をフイにするようなことはしないだろう。
日銀の「円買い介入」の可能性を排除しないと考えるのは自由だが、実現性は低いだろう。円安の原因は、先進国の中央銀行が利上げに向かう中で日銀だけが大規模な緩和政策を継続しているからだ。円安の根本原因をそのままにして介入すれば、かえって円相場が無秩序になるリスクを高め、通貨を安定させるという介入の目的に反することになってしまう。円安を本当に止めたいなら、介入に頼る前に、日銀が金融政策を見直さなくてはいけない(と、イエレン財務長官は鈴木財務相に説教するだろう)。なお、イエレン財務長官は来月12日と13日に日本を訪問すると発表した。
130円を抜けてから、相当のスピード感を持って136円まで進んでも介入はなかったのに、140円に向かう途中で介入するというのは説明がつかない。円買い介入よりも、ドル/円が急落したときに円安ラブの政府・日銀が「円売り介入」をする可能性を排除しない。