一時金と年金の併給の場合は

 iDeCoの半分を一時金、半分を年金とした場合はどうなるでしょうか? この場合、AさんとCさんは毎年50万円を年金で、Bさんは毎年25万円を年金で受け取ることになります。

 また、一時金に対する退職所得に係る税額は、退職金も加味すると、AさんとCさんが約41万円、Bさんはゼロです。

 併給の場合の年間の保険料、税金の負担額は下記のとおりです。

Aさん:35万2,000円
Bさん:8万3,000円
Cさん:190万3,000円

 このように、全額を年金で受け取るケースほどではありませんが、全額を一時金で受け取るよりも負担額は大きくなります。

 Aさんの場合、一時金の場合の負担額186万円に対して、併給の場合は退職時の負担額41万円、年金受給時の負担増加額(352,000円-221,000円)×20=262万円の合計303万円となり、負担額は117万円増加します。

 以上より、全額を一時金<併給<全額を年金の順で、負担額が小さくなり、かつ所得額が大きい人の方がその影響額が大きくなることが分かります。