今日の為替ウォーキング
今日の一言
自分がこうあるべきだと信じるものになりなさい
Crocodile Rock
今月6日に発表された4月の米雇用統計では、NFP(非農業部門雇用者数)は42.8万人増加して、事前予想の38.5万人をやや上回った。雇用の伸びは広範囲に及び、特にレジャー・サービス業、製造業、運輸、倉庫業が好調だった。今年1月から4月までで、雇用者は月に平均すると52万人増えている。
失業率は3.6%で横ばい。コロナ流行後の2020年4月に14.7%まで悪化した失業率は、2019年9月に記録した過去最低水準の3.5%に迫った。
平均労働賃金は、前月比+0.3%。1年前に比べて+5.5%も上昇している。アトランタ連銀による賃金追跡調査によると、労働賃金は過去最大の上昇率。
米雇用市場に関してパウエルFRB議長は、「労働需給はかなり引き締まった状態である」との見解を示し、労働コスト上昇を原因とするインフレ率の一段の上昇を懸念した。
FRBの本音を言えば、求人数が大幅に減って、労働市場が均衡に近づくまで需要が減ってほしい。そうならない限りFRBは利上げを続けなくてはならず、ソフトランディングの可能性も低くなるからだ。
ただ、4月の雇用統計では、米国の就業者が順調に増加していることが確認された一方で、労働賃金上昇の圧力はそれほど強まっていなかった。雇用市場に利上げの悪影響はないし、これ以上の過激な利上げも必要はない、ということになる。FRBにとって良い結果だったといえる。