今日の為替ウォーキング

今日の一言

いつかできることはすべて、今日もできる – モンテーニュ

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 11日に発表された4月の米CPIは、前月比0.3%だった。予想(0.2%)を上回ったが、3月の1.2%に比べて大きく下がった。前年比は8.3%で、40年ぶりの伸びを記録した3月から減速。一方、コア指数は前月比0.6%と、予想、前月を上回った。

 内訳を見ると、原材料価格やエネルギー価格等の上昇に係る価格転嫁が目立った。旅行シーズンで航空運賃は+19%、ホテル宿泊費は+20%と大幅に値上りしている。中古車価格は-0.4%だったが、先月の-3.8%に比べると下げ止まり感がある。新車価格は+1.1%に上昇した。

 全体を見ると、CPIはそろそろピークアウトする兆候が見えなくもないが、FRBがタカ派姿勢をやわらげるほどではない。それよりもインフレ抑制姿勢を強めるFRBの利上げサイクルが更に長くなることが危惧される。

 2022年末のFF金利の予想レートは3.00%近辺まで上昇している。ブラード・セントルイス連銀総裁は3.5%と言っているが、これはFOMC(米連邦公開市場委員会)が残り5回の会合で毎回0.5ポイント利上げすることを示唆している。

 FRBの威信をかけた利上げとインフレの仁義なき戦いが始まった。このままいけば経済が耐えられなくなって、株価が暴落して深刻なリセッションが発生する。この日のNY株式市場でNYダウ(ダウ工業株30種平均)は5日続落し、昨年3月9日以来の安値をつけた。S&P500種指数は1年2カ月ぶりの安値、ナスダック指数も1年半ぶりの安値となっている。

今週の 注目経済指標

出所:楽天証券作成