今日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは131.95

下値メドは128.15

[インフレ] 米消費者センチメントが悪化。インフレを懸念して、住宅、自動車の購入控える動き
[インフレ] ラガルドECB総裁「欧州のインフレは2024年には2%前後まで低下する」
[インフレ] 現在の急な価格変動には、利上げよりもインフレ率上昇の容認で対処するべき
[ウクライナ戦争] 戦争の悲惨さがSNSによって可視化、拡散されてより感情に訴えるようになった
[FRB] 6月からバランスシート縮小開始。年間7500億ドル、最終的に2兆ドル縮小を目指す
[FRB] 米国債のイールドカーブの形状は「景気後退」を暗示

 5月11日(水曜)のドル/円は「円高」。
 24時間のレンジは129.44円から130.81円。値幅は1.37円。 

 2022年の93営業日目は130.81円からスタート。NY時間に発表された、マーケットの米4月CPI(消費者物価指数)は、インフレの高止まりを示す内容だった。FRB(米連邦準備制度理事会)のタカ派的利上げが今後も続くとの思惑でドルが買われ、前日の高値(130.57円)を超えて夜遅くに130.81円まで上昇したが、131円に届く前に失速。未明に129.44円まで下落した。

 FRBがこのままタカ派的利上げを続けるなら、米経済のハードランディングのリスクがさらに高まるとの懸念でNY株式市場が下落。ドル/円は下値が堅く、戻して終値は130.00円(前日比▲0.45円)。

 レジスタンスは、130.81円(5/11)、131.34円(5/9)
 サポートは、129.44円(5/11)、128.73円(5/5)

 11日のユーロ/円は「ユーロ安」。24時間のレンジは136.18円から137.71円。 

 137.34円からスタートして、米4月CPI発表後、夜遅くにドル/円の上昇に連れて高値137.71円をつけた。しかし、その後は一転大きく下げ、137.00円を抜けて136.18円まで売られた。終値は136.67円(前日比▲0.68円)。

 レジスタンスは、137.71円(5/11)、138.08円(5/10)
 サポートは、136.18円(5/11)、135.44円(4/28)

 ラガルドECB(欧州中央銀行)総裁はこの日、第3四半期の早い時期(7月)に、利上げすることを暗に認めた。マーケットは現在-0.5%のデポ金利が、今年の年末には0.25%まで引き上げられると予想している。

 11日のユーロ/ドルは「ユーロ安」。24時間のレンジは1.0502ドルから1.0577ドル。 
米4月CPI発表後のドル買いで夜遅くに1.0502ドルまで下げたが、1.0500ドル割れは回避。その後1.0577ドルまで反発して高値をつけた。終値は1.0513ドル(前日比▲0.0016ドル)。

 レジスタンスは、1.0577ドル(5/11)、1.0585ドル(5/10)
 サポートは、1.0495ドル(5/9)、1.0482ドル(5/6)

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

主要指標 終値

出所:楽天証券作成

今日の為替ウォーキング

今日の一言

いつかできることはすべて、今日もできる – モンテーニュ

White Wedding

 11日に発表された4月の米CPIは、前月比0.3%だった。予想(0.2%)を上回ったが、3月の1.2%に比べて大きく下がった。前年比は8.3%で、40年ぶりの伸びを記録した3月から減速。一方、コア指数は前月比0.6%と、予想、前月を上回った。

 内訳を見ると、原材料価格やエネルギー価格等の上昇に係る価格転嫁が目立った。旅行シーズンで航空運賃は+19%、ホテル宿泊費は+20%と大幅に値上りしている。中古車価格は-0.4%だったが、先月の-3.8%に比べると下げ止まり感がある。新車価格は+1.1%に上昇した。

 全体を見ると、CPIはそろそろピークアウトする兆候が見えなくもないが、FRBがタカ派姿勢をやわらげるほどではない。それよりもインフレ抑制姿勢を強めるFRBの利上げサイクルが更に長くなることが危惧される。

 2022年末のFF金利の予想レートは3.00%近辺まで上昇している。ブラード・セントルイス連銀総裁は3.5%と言っているが、これはFOMC(米連邦公開市場委員会)が残り5回の会合で毎回0.5ポイント利上げすることを示唆している。

 FRBの威信をかけた利上げとインフレの仁義なき戦いが始まった。このままいけば経済が耐えられなくなって、株価が暴落して深刻なリセッションが発生する。この日のNY株式市場でNYダウ(ダウ工業株30種平均)は5日続落し、昨年3月9日以来の安値をつけた。S&P500種指数は1年2カ月ぶりの安値、ナスダック指数も1年半ぶりの安値となっている。

今週の 注目経済指標

出所:楽天証券作成

今日の注目通貨:ユーロ/円

今週の予想レンジ ↑139.14円  ↓135.87円

 今週のユーロ/円のブルベアの分かれ目は137.50円。
137.50円より上ならばユーロ買いが優勢、137.50円より下ならばユーロ売りが優勢。

 2022年現時点の高値は140.01円、安値は124.39円。平均値は132.20円。
1日の最大値幅は3.53円、平均値幅は1.21円。
2022年の値幅は15.62円。
2021年の終値(130.96円)に比べて6.71円のユーロ高。

141.05円    :    2015年 06月 高値

140.01円    :     2022年 高値

139.76円    :     第4 レジスタンス(HBO)
139.14円    :     第3 レジスタンス

138.51円    :     第2 レジスタンス
138.32円    :     第1 レジスタンス
138.32円    :     05月 高値

137.50円     :     05月 61.8%

137.50円 : ピボット

137.25円    :     05月 平均値
137.00円    :     05月 38.2%

136.69円     :     第1 サポート
136.49円     :     第2 サポート 
136.18円     :     05月 安値

135.87円     :     第3 サポート
135.24円     :     第4 サポート(LBO)

132.20円    :     2022年 平均値

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

2022年 ユーロ/円データ