円高の動きが出てくる可能性も?

 米国の4月CPI(消費者物価指数)は11日に発表されます。今年に入って米国の賃金や物価動向は、中古車や家賃、住宅価格など頭打ちの兆しが出始めていることから、CPI予想は8.1%と3月の前年比8.5%に対しては鈍化予想となっています。

 FOMC後の米株式市場は、インフレが不安材料として強まったことから年初来安値を更新するなど不安定な動きとなっています。CPIの上昇率が前月から鈍化して安心感を与えるのか、あるいは鈍化したとはいえ高水準であることを意識して不安感は払拭(ふっしょく)できないのか、どのような反応になるのか注目です。

 一方、日本の物価は、6日に発表された、全国CPIの先行指標となる東京都区部4月CPI(除く生鮮食品)が注目されました。4月CPIは+1.9%と前月の+0.8%から1.1%加速しました。背景はエネルギー価格の高騰と携帯電話通信料値下げ要因の剥落ですが、20日に発表予定の日本の4月全国CPIも同様の要因から+1%台後半が予想されています。

 もし、東京都区部並みの上昇幅となると3月の全国CPI+0.8%から+2%に近づくこととなります。

 このように米国の物価の伸びが鈍化し、日本の物価が上昇加速となると、日米金融政策の違いの距離が縮まるのではないかとの思惑が強まることも予想されるため注目したいと思います。

 5月は、日米物価の上昇スピードの違いによって3月、4月のように一本調子の円安とはならず、円安促進よりも円高抑制程度に働くだけになるかもしれません。違いが予想以上に鮮明になれば、思惑が強まり円高に行くことも予想されるため注意が必要です。