今日の為替ウォーキング
今日の一言
世の中は、自分を大切にし、自分に誇りをもつような頼もしい人間を大切にする
I Can't Go For That
日銀が円を買い支える「為替介入」はいつか?
この円安の原因が、日銀の量的緩和政策にあることは明らかだ。それを放置したままで介入することは、逆に円相場が無秩序になるリスクを高め、通貨を安定させるという介入の目的に反することになる。円安を本当に止めたいなら、介入に頼る前に、日銀が金融政策を見直せばよい話だ。
今週は日銀金融政策決定会合が開かれるが、現行の量的緩和政策を維持する方針だ。つまり、日銀に円安を止める気がない。したがって、今のところ為替介入の可能性は低いだろう。もっとも、130円を抜けて一気に135円を目指すような展開になれば、円安のスピードが急すぎるという口実で介入をする可能性は残っている。
G20では日本と米国が「協調介入」について「前向きに」協議したとの報道があった。外国為替は二国間の通貨の交換であるから、そもそも日本が単独に行うことはできないのだが、果たして実現性はあるのだろうか。
先進国の中央銀行は、成長かインフレで、金融政策の板挟みに直面している。日銀が低金利を継続しながら、円安だけ止めてくれというのは勝手すぎるだろう。協調介入に対してG20の理解を得られるとは考えにくい。
鈴木財務相はG20でイエレン財務長官と会談し、急激に円安が進む現状について「数字をもって示した」ことを明らかにした。(イエレン財務長官が円安を知らなかったとでも?)
結局、今後の対応については「日米当局間で連携もしていきましょう」と、まるで「今度お昼でもご一緒しましょう」みたいな軽い雰囲気のやり取りで締めくくったようだ。政府も本気で円安を心配しているようには思えない。