今日の為替ウォーキング
今日の一言
トレードは、あきらめなかったからといって成功するものではない。しかし、正しい行ない方を実践すれば、大負けすることはない。大切なことは、うまくいかないときも自暴自棄にならないこと
Sweet Emotion
日銀が懸念しているのは、円安の「スピード」。円安の「水準」はまったく問題ない。むしろ、もっと円安になってもよい。なぜなら円安は「日本経済にプラス」というのが政府・日銀の公式見解だから。
20日のドル/円は今月になって初めての調整があった。一方日銀は買入金額無制限の指値オペの実施を通告することで、円金利上昇に断固阻止する姿勢を示した。ドル/円の調整を短期間で終わらせようとする意図があったのかもしれない。日銀が円安に対する姿勢を変えないかぎり、ゴールデンウイーク前にドル/円130円を超える可能性は残る。
鈴木財務相は19日、参議院の財政金融委員会で「円安が急速に進んでいる状況だ」との見解を示した。発言をきいてびっくりした人はいなかった。鈴木財務相はまた、「円安がデメリットをもたらす面が強い」と述べているが、これまでの「円安は日本経済にメリット」との認識と矛盾しているようだ。
円安による経済成長リスクが輸入インフレリスクより大きくなる局面を迎えたのか、それとも円安が内閣支持率にデメリットをもたらすことを心配するかの、いずれかだろう。あるいは政府・日銀内部で円安に対する見解の相違がでてきたのかもしれない。この微妙な表現の差が、現在できる最大限の口先介入だ。いずれにしてもマーケットの反応はなかった。