投資初心者&ポイ活初心者の質問に、まつのすけさんが答えます!

Q まつのすけさんの「損切りのタイミング」はいつも勉強になります。投資は損失が出ることもありますが、この連載で、まつのすけさんの損切りを真似して勉強し、実践して経験を積みたいです。

A 今年の1~3月は大波乱となり、株価指数でも▲10~20%程度、個別株は▲30~50%となる銘柄が相次ぎました。このような下落相場では、早い段階で損切りしないと評価損が膨らんで、底値圏で嫌になって投げ売りしてしまい、自分が売ったところが底でリバウンドして散々といった結果に陥りがちですよね。

 例えば昨年末比でメルカリは▲55.1%、エムスリーは▲33.3%の局面がありました。私の場合は原則として▲10%で損切りすることにしているので、このような下落があったとしても、浅い傷で撤退して買い戻すことが可能です。

 もちろん▲10%が底で反発することも多々ありますし、株価は自分の買値とは全く無関係に動くので、自分の購入金額を基準にするのは独りよがりで、理論的ではないのは確かです。ただし、このルールを採用すると大ダメージを被るリスクはなくなるので、大損防止の観点で設けています。

 損切りすべきか否か、どのようなルールがよいのかに、一つの正解はありません。「全く損切りしない」というのも、投資スタイルによっては正解でしょう。

 ただ、長年の経験から一ついえるのは、個別株(特にグロース株)は、損切りしないと時として株価が5分の1、10分の1になってしまうような致命的な打撃を被るリスクがある点です。「自分は絶対に間違えない」という凄腕の方は別として、そうでないならば集中投資する際は、損切りにシビアにならないと大損、場合によっては一発退場のリスクがあります。

 なお、インデックス投信の積立に関しては、無限ナンピン(ターゲット価格を想定し、下値更新をするたびに買付をしていく手法)すれば長期的には戻ることを期待できるので、投資可能期間が長い方なら、特に損切りは不要だと思います。個別株の取引がどうやっても苦手でうまくいかないという方には、投資信託の積立投資がおすすめです。