今日の為替ウォーキング

今日の一言

戦争とは、敵の意思を屈服させることを目的とする武力行使である

Hit Me With Your Best Shot

 FOMCは、3月17、18日に行われた定例会合において、政策金利であるFF(フェデラルファンド)金利を0.25ポイント引き上げることを決定した。米国の中央銀行であるFRBは、1980年代以来40年ぶりとなる大インフレに立ち向かう強い意志を示した。

 会合後のパウエルFRB議長の記者会見はタカ派的だったが、ドットチャートはそれ以上にタカ派的だった。ドットチャートとは、FOMCメンバーが予想するFF(フェデラルファンド)金利の見通しだ。

 ドットチャートが描く2022年末のFF金利は1.875%で、3カ月前の0.875%から大幅に上方修正された。1回の利上げ幅を0.25ポイントと仮定すると、利上げ回数は今回も含めて3回から7回へ引上げられたことになる。これは今年残り6回の全ての会合で利上げを実施することを示唆している。これで終わりではない。2013年末のFF金利見通しは2.75%。来年度はさらに3.5回の利上げを予想している。

 ドットチャートに関してもうひとつ興味深い点は、金利予想のレンジが昨年12月時点の0.75ポイントから1.75ポイントへと大きく広がっていることだ。

 これは、FOMC会合でただ一人0.50ポイントの利上げを主張した、タカ派中のタカ派セントルイス連銀のブラード総裁が、3.125%という突出した予想を出したせいもある。しかし金利予想の広いバラつき2023年以降も見られる。FOMCメンバーの大きく見解が割れているのは、それだけ米経済の先行きが非常に不透明だということだろう。