今日の為替ウォーキング

今日の一言

人が持てる力を放棄する最もありがちなのは、自分には何の力もないと思い込みあきらめてしまうことだ

Burn

 FOMC(米連邦公開市場委員会)は3月の定例会合において、政策金利を0.25ポイント利上げすることを決定し、FF(フェデラルファンド)金利の誘導目標を0.25-0.50%に引き上げた。パウエルFRB議長は、高インフレの長期化を阻止する強い意志を利上げによって示したのだ。

 そして今日は日銀金融政策決定会合が行われる。

 日銀は、1月の会合においてインフレ見通しを0.9%から1.1%に引き上げた。日銀展望レポートでは、物価見通しを「下振れリスクが大きい」から「バランスしている」へと2014年以来8年ぶりに上方修正した。

 この時は、日銀が2%物価目標の達成前に利上げの可能性があるとの観測記事が出て、ドル/円は113円前半まで下落した。しかし日銀は利上げどころか、緩和政策を断固継続する考えを前面に押し出したので、円高もすぐに勢いを失った。

 ガソリン価格が高騰し、日本でもインフレが他人事ではなくなっているが、日銀は量的緩和政策を継続する考えだ。しかし最近の調査によると、マイナス金利が長く続くほど、銀行の収益性と貸出活動の両方が「低下する」ことが明らかになっている。日銀はマイナス金利によって、銀行の貸出を増やし経済を活性化させようとしてきた。しかしマイナス金利下での貸出増加は最初の1年間だけで、その後2年間は貸出が減少し、当初の増加分を取り返す以上に減少するとう結果がでている。

「マイナス金利の恩恵を受けたのは金融部門だけで、実体経済の支援にはならなかった。量的緩和はむしろ社会的不平等を増長させた」という考えが、海外の中央銀行では主流になりつつある。

今週の 重要経済指標

出所:楽天証券作成