解決の糸口がつかめるまで銘柄の選択肢は限られる
国外、国内の問題、そして地政学的リスク、コロナ、米金融政策など懸念を抱える中で日経平均の動きはアップダウンが激しい様相です。
終値ベースでもそうですが、日中の動きも極めて値動きが大きくなっています(必ず下落方向というわけではないが)。明確な株価上昇局面ではボラティリティ(変動率)の高さは投資家に歓迎され、投機資金も巻き込み一段高の要因となることがあります。
しかし、現在のように懸念が多い局面では、ボラティリティの上昇は嫌気、手控えにつながっているかもしれません。
冒頭に指摘した3つの懸念には解決の端緒がないわけではありません。
- ウクライナ懸念
軍事侵攻はロシアにメリットがないという指摘。米ロ首脳会談。 - 国内オミクロン株感染拡大
先行した国々では感染ピークアウトから約2カ月で行動制限解除の例。 - 米FRB金融政策転換
米時間3月15~16日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で利上げされれば一山越えたと判断される可能性。
半面で、岸田政権の方針転換はまだ見通せません。今後、支持率が急落すると急転換する可能性もありますが、その際は「政治不信」が高まることになり、株式市場では海外投資家を中心にネガティブな反応がでるかもしれません。まさにジレンマと言えます。
このような局面では、個別銘柄において、日中のボラティリティが低い銘柄に対し、消極的な資金の流れが起こる可能性があると思われます。資金の動きは常に積極的とは限らず、正反対の動きの中で、それでも株価上昇する銘柄を探ることになります。
ここでは比較的日中のボラティリティが低い銘柄で、10万円で投資可能な銘柄を参考として取り上げます。意外なほど年初からの動きが堅調な銘柄が多い印象です。
日中ボラティリティが低い10万円株
株価データは2022年2月21日終値ベース。
大林組(1802)
最大手ゼネコンの一角で、大型建築・土木に実績があります。
・1年日足チャート
王子ホールディングス(3861)
製紙国内首位企業です。段ボール、パルプ、感熱紙の海外展開で先行しています。