いつ使う?どう使う?初心者だからこそ知っておきたい「トレイリング注文」の活用術 |
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(1)トレイリング注文とは? |
▶(2)トレイリング注文を発注する際のポイント |
(3)テクニカル分析とトレイリング注文の事例分析 |
トレイリング注文を発注する際のポイント
さて、次はトレイリング注文を発注する際のポイントを確認しましょう。
楽天証券のトレイリング注文は、現物取引の売り注文と信用取引の返済注文で利用することができます。例えば現物取引の場合、株価が上昇したら、それに合わせて利益確定ポイントも上げていき、株価が下落した場合には一定の価格で決済するという注文方法です。
実際に、トレイリング注文を発注する際のポイントについては、下記イメージ図をベースにすると理解しやすいです。
(図2)トレイリング注文のポイント
ポイントは3つあり、最初のポイントは損切りの設定です。「これから株価は上がる」と思って買っても、必ずしも思惑通りに行くとは限りません。予想に反した場合の損失を最小限に食い止めるための条件を指定します。
続いてのポイントは、トレイリングを開始する条件です。買った株が上昇し始め、ある程度確保したい利益が出始めたタイミングを設定し、そこからのさらに利益をねらうのが基本になります。
そして最後のポイントが利益を確定する条件です。現物取引の場合、先ほども触れたように「高値から〇円(〇%)下がったら売り」といった具合に設定します。この高値から利益確定売りの条件までの値幅を「トレイリング幅」と呼んだりしますが、実は、「トレイリング幅をどのくらいにするのか?」が悩ましい問題だったりします。
トレイリング注文の問題について
では、「早速トレイリング注文を出してみよう」と思い立っても、なかなかスムーズに発注できない、もしくは発注できても思ったような成果が上がらない、というのはトレイリング注文の「あるある」としてよく知られています。
その主な理由として、先ほども見てきたように、「注文の条件設定が意外と難しい」ことと、「そもそもどんな時に発注すれば良いのか分からない」の2点が挙げられます。
この2点のうち、後者については解答があります。トレイリング注文の本質は、「株価の上昇もしくは下落といったトレンドに合わせて利益拡大をねらう」ことにありますから、トレイリング注文が有効に機能しそうなのは、トレンドが転換した局面や継続しそうな局面ということになります。
反対に、レンジ相場や、値動きが荒い割に相場の方向感が出ないといった相場局面では、トレイリング注文は不向きとなります。
厄介なのが前者の方です。先ほどのトレイリング注文のポイントでも、「トレイリング幅の設定が悩ましい」と述べましたが、トレイリング幅を広くするか、狭くするのかについては、投資スタンスや想定している利益の度合によって異なります。
(図3)トレイリング幅を狭くした場合
トレイリング幅を狭くすると、高値からの利益を減らさない半面、早いタイミングで利益確定の売りが発動しやすくなります。そのため、トレイリング開始までの確保したい利益がある程度出た後に、「プラスα」の利益上乗せをねらう目的なら有効と言えますが、トレンド期間中の押し目で売りが発注されやすくなるため、大きなトレンドの波に乗ることは難しくなります。
投資スタンスとしては、比較的短期の取引に向いていると言えます。
(図4)トレイリング幅を広くした場合
トレイリング幅を広くすると、多少の押し目に左右されることなく、大きなトレンドに乗ることができますが、トレイリング幅が広い分、高値からの利益確定までの値幅を上回る株価上昇が求められるほか、確保したい利益の株価からやや上振れた株価水準でトレイリングを開始するなどの工夫が必要になります。
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