1月はボラタイルな月!?
1月5日の米株式相場はFOMC(米連邦公開市場委員会)議事要旨の公表後に下げ幅を拡大した。議事要旨では想定より早期かつ迅速な利上げに踏み切ることもあり得るとの見方が示された。
株式のPV(現在価値)はおおよそ次の公式で求められる。
「PV=C/(R-G)」
C:企業が年間にどのくらいのキャッシュを生み出すのか:期待キャッシュフロー
R:企業が将来その金額のキャッシュを生み出し損なうリスクはどれだけあるか:ディスカウントレート
G:キャッシュが年々どの程度のペースで成長するのか:キュッシュフロー成長率
金利上昇によるバリュエーション(株価評価)への下押し圧力が懸念された成長株が売り注文に押され、ハイテク株の比重が大きいナスダック100指数は3.1%下落。2021年3月18日以来最大の下げとなった。
ナスダック100CFD(日足)
米国の3カ月~30年のイールドカーブ(金利曲線)とS&P500種指数の推移
レポートやラジオで取り上げてきた「サンタクロースラリー」も1月4日で終わった。1月相場は相場反転に注意が必要な月である。トレーダーズアルマナックの過去21年の米国株の1月のパフォーマンスをみると、11営業日から20営業日(休日を除いたトレーディングデー)まで相場が下げる傾向にあることがわかる。
過去21年間の米国株の1月のパフォーマンス(2001~2021年)
ドル/円相場も116円台を突破し円独歩安相場となっているが、1月は過去5年で1勝4敗、過去10年で3勝7敗と、ドル/円相場には分が悪い月である。
ドル/円のシーズナルパターン
ドル/円(日足)
1月相場は「いってこい」や「ふるい落とし」というボラタイルな相場となりやすいので、それを考慮して慎重に相場に参入したい。