※このレポートは、YouTube動画で視聴いただくこともできます。
著者の窪田真之が解説しています。以下のリンクよりご視聴ください。
[動画で解説]日本株に投資するならグロース・バリューどちらが良い?
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 今年は、バリュー(割安株)優位でスタートしましたが、10月以降、グロース(成長株)優位に戻りつつあります。今日は、日本株に投資する際、「バリュー対グロース、どっちが良い?」について、私の考えをまとめてお話しします。

バリュー優位でスタートした2021年、足元グロース優位に

 2021年に入ってから、バリュー株、中でも景気敏感バリュー株の上昇が目立ちました。とろこが、10月以降はグロース優位に戻りつつあります。それが、以下TOPIXバリュー指数、TOPIXグロース指数の動きを見るとわかります。

TOPIXバリュー指数とTOPIXグロース指数の日次推移:2020年12月30日~2021年11月22日

出所:QUICKより作成。2020年12月30日の値を100として指数化

 景気敏感バリュー株とは、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)が低く、配当利回りが高い、景気敏感株のことです。金融株・資源関連株・製造業に、景気敏感バリュー株が多数あります。そのバリュー株が今年の1~3月には大きく上昇しました。世界景気回復にともなう米金利上昇で金融株が買われ、原油価格上昇で資源関連株が買われ、製造業の景況改善で自動車・鉄鋼・化学株などが買われました。

 一方、グロース株には、コロナ禍でも業績好調だったIT関連株などが含まれます。2017~2020年までの4年間、グロース株好調・バリュー株不振が続いたため、グロース株はやや割高、バリュー株がかなり割安となったため、2021年初めにはグロース株を売ってバリュー株を買う流れが出ていました。

TOPIXバリュー指数とTOPIXグロース指数の推移:2009年末~2021年11月22日

出所:QUICKより作成。2009年末の値を100として指数化

 ところが、世界的にグロース優位の物色が広まった10月以降は、日本株でもグロース優位の流れに戻りつつあります。この流れは続くのでしょうか?