絶好調の旅行株など内需株、海運・半導体株のリバウンドに期待!
今週は4日(月)の臨時国会で新首相に選出される岸田内閣の組閣人事が注目されます。しかし、総裁選に敗れた河野太郎氏が党広報本部長と”冷遇”されたこともあり、内閣人事でも失望売りを招く可能性がありそうです。
海外では、中国市場が国慶節で7日(木)まで連休。債務不履行懸念が続く不動産会社・中国恒大集団絡みのネガティブなニュースは小休止かもしれません。
米国では、8日(金)に発表される米国雇用統計に注目が集まります。「11月テーパリング開始、2022年中に利上げ」がFRBの”既定路線”となる中、今の米国市場ではインフレと景気減速が同時進行する状況が不安視されています。
今回50万人増が予想される9月の新規雇用者数が想定以上に落ち込むと、景気減速が意識される展開に。逆に雇用者数が大幅に増えるのも、インフレ加速やFRBの利上げ前倒しが想起され、株価の下げ要因になるかもしれません。
「景気が良すぎる→インフレが加速→FRBが金融引き締めを急ぐ→株式市場に流れ込むお金の量が減る」、もしくは「コロナ禍の供給不安でインフレ加速→物価が高すぎて景気減速→企業業績悪化」と、どっちに転んでも「株安」という連想が働くわけです。
むろん、「雇用者増で景気回復→素直に株高」「雇用者減で景気悪化→金融引き締め先送り→株高」というように、ポジティブに振れる可能性もあります。
先週の日本株では、緊急事態宣言解除で、飲食、小売りなど内需株が堅調でした。中でも国内旅行予約サイトの旅工房(6548)やエアトリ(6191)、旅行代理店のKNT-CTホールディングス(9726)など旅行株が、岸田新政権による「Go To トラベル」再開期待で急上昇しています。
今週は6日(水)のイオン(8267)など、2月決算の小売り企業が相次いで中間期決算を発表します。新政権による数十兆円規模の景気対策という追い風もあり、業績の先行きにサプライズがあった企業が買われそうです。
逆に先週は、これまで相場のけん引役だった海運株や半導体株が、1週間で30%下落した川崎汽船(9107)を筆頭に総崩れとなりましたが、海外市場が落ち着けば、そのリバウンド上昇に期待できます。