投資初心者&ポイ活初心者の質問に、まつのすけさんが回答!

Q 「購入した投資信託や株式銘柄、買ったり売ったり頻繁にトレードしたほうがいいのか、ほったらかしておいた方がいいのか、教えて欲しいです。」

A 相場・経済・金融緩和のメカニズムから、向こう1~2年は株価が順調だと考えています。長ければ2027年頃まで上昇が続くかもしれません。ただし、その後は世界的に10年程度にわたる長期低迷の可能性もあるので、向こう数年間の上昇を取りに行く戦略も取れます。よって、ここ数年は、ほったらかしでも利益がゲットできる可能性があります。

 ただし、米国の中央銀行にあたるFRB(米連邦準備制度理事会)が、*テーパリングの時期を早める発言などをちらつかせるようになり、そろそろ米国政府が、コロナショックで受けた経済的打撃の下支えを徐々に減らしていくことが現実的になってきました。

 テーパリングが実施された場合、中央銀行の国債などの買い入れが少なくなるため、金融緩和の縮小となり、株価のサポート要素が低下します。

 ここ数年はほったらかしでも大きな損失は出ないかもしれませんが、異変が起こりそうな2023年(遅くても2027年)以降は、油断せずに米国や国際社会の動向をよく見て、株価の下落に備えていつでも売買できるようスタンバイしておいた方が無難。ほったらかしていると、気が付いたら株価が底値まで落ちてしまう危険もあります。

*テーパリングとは:一般的に各国の中央銀行は、景気が悪くなると政策金利を引き下げて(=金融緩和)、景気の下支えをします。政策金利を0%まで下げても景気が回復しなければ、さらに「量的金融緩和政策」(国債などの金融資産を市場から大量に買い入れて資金供給をする政策)でさらなる下支えをします。これがうまくいき、景気回復が見込めるようになると、中央銀行は量的緩和政策を縮小=市場から多額の資産買い入れを段階的に減らして、金融政策の正常化を目指します。この中央銀行による買い入れ(下支え)を減らしていくことをテーパリング(直訳すると「先細り」の意味)といいます。