「保有」しないからデイトレはリスクが低い!?

──株式投資のなかでもデイトレードはギャンブル性が高い、リスクが大きいという印象を抱いている人も多いと思うのですが。

 それは全く逆です。デイトレードというのは1日中──実際には市場が開いている9時から15時までですが──売り買いを繰り返すことで利益を目指すものです。買ってから数分、いや、数秒で売ることも珍しくありません。その銘柄の値動きや注文の入り具合などをチャートや板でチェックし、瞬時に決断を下して売り買いするわけです。

──買ったらすぐ売ってしまうわけで、長時間保有することはない。だからリスクは少ないと?

 そういうことです。文字通りの「デイトレード」に徹すれば翌日まで保有することもありません。だから、所有しているときに株式市場が大暴落し、大きな損失を被るというリスクが低いんです。中長期取引のほうが、はるかにリスクが高いと思います。

──デイトレードには信用取引が欠かせませんが、信用取引は危険というイメージもあります。

 信用取引だと自己資金を超えた金額の取引ができる(※証券会社に担保として預けた委託保証金の約3.3倍の取引が可能)わけですから、当然、逆に動いたときは、多額の損失が発生する可能性はあります。でも、それもやり方次第です。自分でルールを設けるなどして節度を守ってやれば大きな痛手にはなりません。それに、信用取引だと下げ相場のときに売りから始めて利益を狙うといった手法も使えますし、メリットのほうがはるかに大きいんです。

──それを調べた上で、「デイトレードでいこう」と?

 そうですね。あと、性格もあるかもしれません。僕は堅実派で、一発勝負みたいなことはしたくなかったんです。極力リスクは取りたくないし、元本も減らしたくない。だったら中長期取引よりデイトレードだろうと。