米国高配当株3:コスタマーレ(CMRE)

 世​​界有数のコンテナ船所有企業です。

 国際海運業界で47年の歴史を持ち、大手海運会社にコンテナ船のチャーターを行っています。

 顧客は、A.P. モラー・マースク、MSC、COSCOなど、グローバルコンテナ輸送の大手上位8社を顧客としており、それらの企業と長期的に良好な関係を維持しています。

 時価総額は19億8,000万ドルで、日本円で約2,180億円となっています。

事業の注目ポイント

 事業は航海事業(Voyage)の単一事業で構成されています。

「航海事業」では定期傭(よう)船(チャーター船)契約による顧客からの用船料を主として事業展開しています。

 コスタマーレのコンテナ船は5,100~9,000TEU(TEUは20フィートコンテナ換算)のポスト・パナマックス船(積載量がパナマックス船の2.5倍)を最も多く保有し、他にもVLCC(定期用船)、パナマックス船(中型船)と、さまざまな大きさのコンテナ船を保有することであらゆるコンテナニーズに対応しています。

競合他社

 競合他社として、主にコンテナ船を所有・運営する船舶所有会社を通じて、船舶の買収と運営に従事するダナオス(DAC)、すべての主要なグローバル貿易ルートで貨物輸送サービスを提供する船隊および船会社のネットワークとして機能するジム・インテグレーテッド・シッピング・サービシズ(ZIM)、中型と小型のコンテナ船を所有するグローバル・シップ・リース(GSL)などがあります。

株式の注目ポイント

 株価は昨年2020年の高値を超えており、配当は今年に入ってから増配を行っています。

 コンテナの需要が急増していることから、用船料は前年同期比で450%以上上昇し、コンテナライナーの運賃は史上最高額となっています。

 昨年7月以降、コンテナ船需要が高まるとともに業績が回復し、それに伴い株価も上昇してきました。

業績動向

 2021年7月28日開示の四半期決算では、EPS・売上高ともに市場予想を上回りました。

 世界的なインフラ投資と個人消費の回復、サプライチェーンの制約などが相まって、記録的な用船料となっています。

 今後も、海運市況の活況は継続する見通しであり、それに伴う業績拡大が期待されます。

 次回2021年10月27日に開示予定の四半期決算において、市場予想を上回ることができるか注目です。

注意点

 今後も業績は堅調に推移することが予想されていますが、地政学的リスクなどによって需要減少が起き、海運市況が停滞するなどの際には業績悪化・株価下落の可能性があり注意が必要です。

株価動向、配当利回り

配当:0.46ドル
配当利回り:2.86%
株価:16.06ドル(約1,800円)

 権利落ち日は10月中旬予定(権利実施は11月上旬予定)です(2021年9月14日時点で未確定。昨年を参照)。

 配当は0.46ドル、配当利回りは2.86%、株価は16.06ドルで約1,800円から購入できます(2021年9月13日時点)。

 2018年以降の最高値は16.27ドル、最安値は3.55ドルです(終値ベース)。