米国高配当株1:バックル(BKE)

 ファッションに敏感な若年層を対象に、中価格帯から高価格帯のデニム、その他のカジュアルなボトムス、トップス、スポーツウエア、アウターウエア、アクセサリー、フットウエアなど、主にブランド名を冠したカジュアルウエアを幅広く販売し、米国42州で443店舗を展開しています(2021年1月30日時点)。

 時価総額は19億ドルで、日本円で約2,100億円となっています。

事業の注目ポイント

 事業は小売店とEコマース(retail stores and e-Commerce platform)の単一事業となっており、その中で売り上げの中心はデニム(Denims)で、続いてトップス(Tops (including sweaters))、履物(Footwear)、アクセサリー類(Accessories)、スポーツウエア類(Sportswear/Fashions)、アウター(Outerwear)、カジュアルボトムス(Casual bottoms)、ヤングユース(Youth)となります。

出所:決算データより筆者作成

 デニム事業では、「Levi's」や「Wrangler」など複数のブランドの製品を提供し、デニム事業以外にも「Champion」や「Dickies」「New Balance」などさまざまなブランドの商品を自社店舗にて販売しています。

競合他社

 競合他社として、フットウエア、アパレル、およびアクセサリーの小売り・卸売業者であるゼネスコ(GCO)、都会的なファッションアパレルとアクセサリーの小売りを行うシティ・トレンズ(CTRN)、靴とアパレルの小売業者であるフット・ロッカー(FL)などがあります。

株式の注目ポイント

 株価は昨年2020年の高値を超えており、配当は2021年3月23日に四半期で1株当たり0.03ドルの増加となる10%の増配が発表されています。

 米国の新型コロナワクチン接種の広がりとともに、コロナ禍で閉鎖していた店舗の再開が進んだことで業績が好調に推移し、それに伴って株価も上昇しました。

 昨年、すべての在庫をオンラインで公開し、新たなフルフィルメント(Ship-From-Store、Buy Online Pick Up In Store、Curbside Pick Upなど)を追加し、オムニチャネル機能を拡充したことも、コロナ禍でも業績拡大と株価上昇につながりました。

業績動向

 2021年8月20日開示の四半期決算ではEPS(1株当たり利益)・売上高ともに市場予想を上回りました。

 一部店舗を業績不振のショッピングモールから、人気のショッピングエリアに移転する戦略を進めるとともに、オンラインでの売り上げの増加によって業績が好調に推移しました。

 次回は11月19日に四半期決算の開示予定ですが、市場予想を上回る数字を出せるか注目です。

注意点

 全店舗の配送機能は、ネブラスカ州カーニーの単一施設で行われており、自然災害やシステム障害などにより、物流施設の運営に重大な支障が出る可能性があることは会社側もリスクとして挙げており、支障が出た際の業績と株価への影響には注意が必要です。

株価動向、配当利回り

配当:1.32ドル
配当利回り:3.38%
株価:39.09ドル(約4,300円)

 権利落ち日は10月中旬予定(権利実施は10月下旬予定)です(2021年9月14日時点で未確定。昨年を参照)。

 配当は1.32ドル、配当利回りは3.38%、株価は39.09ドルで約4,300円から購入できます(2021年9月13日時点)。

 2018年以降の最高値は50.14ドル、最安値は11.76ドルです(終値ベース)。