見どころ多い総裁選!YouTube、ネットも活用

 今後の日程ですが、新型コロナ流行下とあって「密」を生みかねない全国各地の街頭演説は2020年9月の前回総裁選に続いて2回連続の中止。しかし、複数候補による乱戦模様の総裁選ということで、事前予想通りの菅氏圧勝に終わった前回とは打って変わって見どころが盛りだくさんです。

 まず14日夕方、総裁選立候補が締め切られます。20日午後2時から党青年局・女性局主催で公開討論会を実施し、YouTubeの自民党公式チャンネルでも生中継します。自民党の青年局や女性局のメンバーが各候補者の政策を生活者目線で掘り下げるという触れ込みで、各候補者が自ら政策を披露していきます。2020年9月の総裁選でも青年局・女性局主催の討論会があり、今回もここで論戦が本格化することになります。

 総裁選が佳境に入るのは23~26日の4日連続で開く政策討論会。インターネットを通じたリモート形式の「タウンミーティング」です。総裁選公示日の17日から自民党特設サイトで党員以外の国民からも質問を受け付けます。総裁選後の解散・総選挙を見据えて、「開かれた自民党」をアピールする狙いがあるようです。

 政策討論会は日替わりでテーマが決まっています。

表1:政策討論会のテーマ

日程 政策討論会のテーマ
9月23日(木) コロナ対策、経済財政、DX(デジタル・トランスフォーメーション)、社会保障
24日(金) 外交、安全保障、環境、エネルギー
25日(土) 防災・減災、国土強じん化、観光振興、農林水産
26日(日) 憲法改正、少子化・人口減少対策、地方創生、スポーツ文化振興、教育・人への投資

 国民の不満や不安の大きいコロナ対策や増税など国民の負担増加につながる財政問題や社会保障を早めに終わらせ、地方創生や少子対策など前向きな施策の出やすいテーマを最終日に設定しているのがわかります。

 そして28日には党員・党友票を締め切り、29日の国会議員による投票と合算して新総裁の誕生です。菅氏が党総裁としての任期満了を迎える1日前です。

表2:新総裁誕生までのスケジュール

日程 予定
9月14日(火) 総裁選立候補締め切り
9月17日(金) 告示
立会演説会
20日(月) 公開討論会
23日(木)~26日(日) 政策討論会(※詳細は表1)
28日(火) 党員・党友票締め切り
29日(水) 投開票