外国人が支配する日本株の動き

 外国人投資家が日本株を見る目が変わったと考えているので、しばらく日本株が米国株を上回るパフォーマンスになると予想しています。

 外国人投資家といってもいろいろな種類があります。先物主体で素早く動く海外ヘッジファンドもあれば、やや遅れて出る欧米年金や中東・アジアの国家ファンドもあります。

 今のところ、素早く動く投機筋が日本株を買ったと思いますが、日本の政局への期待が続くならば外国人の買いはしばらく続くと思います。やや遅れて動く、海外機関投資家が少し日本株の保有を増やす動きを続けると予想しています。

 いつもお伝えしている通り、日本株の動きを支配しているのは、過去30年、外国人投資家です。外国人は買う時は上値を追って買い、売る時は下値を叩いて売るので、外国人が買い越す月は日経平均が上昇し、外国人が売り越す月は日経平均が下落する傾向が鮮明です。

 外国人投資家は日本の政治をよく見ています。資本主義の構造改革・成長戦略を推進する自民党が選挙で勝って支持率が高まり強いリーダーシップを発揮する時に日本株を積極的に買ってきます。自民党の支持率が低下する時には、日本株を売ってきます。

 自民党新総裁への期待、新内閣が打ち出す経済対策への期待が続く限り、外国人はグローバルポートフォリオの中で、かなり低くしていた日本株の組み入れを少し増やす動きを続けるでしょう。ワクチン接種率が急速に上昇していることも、日本株に追い風となっています。