不動産投資の注意点1:そもそもよい投資先はそう簡単に見つからない

 不動産投資について意見を聞かれたとき、「いい投資先があればぜひおすすめします!」と常に私はお答えしています。

 当たり前ですが、利回りも収支もよい不動産であれば引く手あまた、誰でも買いたいはずです。

 ただし、株式や投資信託であればネットで検索すれば簡単に情報を見ることができますが、不動産は全ての物件情報が公開されているわけではありません。

 むしろ公開されていない情報の方が多いのではないでしょうか。

 不動産業者もよい投資先であればあるほど、お得意さまに提案するでしょうし、場合によっては自社で購入することもあります。

 結果的に簡単に探せる不動産情報にはほとんど、投資先としての魅力がないことになるようです。

不動産投資の注意点2:幅広い知識や投資先を探す時間が必要となる

 不動産投資は、手軽とは真逆の投資と言ってよいと思います。いきなり投資しようとしても、前提として知るべき投資知識や税制への理解が広く、深く求められます。

 何よりも投資先の魅力的な不動産を探すことが大変です。

 逆にいえば、自分次第で投資の成果を大きく変えることができるともいえますが、時間と労力がない人が安易に手を出していい投資ではありません。

不動産投資の注意点3:自己責任でローンの返済計画を見積もる必要がある

 私はこれまで、不動産投資を検討している方のローン返済シミュレーションを確認したことが何度もあります。

 もちろん不動産業者が作成したものですが、シミュレーションの前提条件が甘すぎると感じることがほとんどでした。

 家賃の下落率や空室の可能性、修繕費の見積もりや売却想定額など不動産自体だけでなく、ライフプランも考えた上でシミュレーションしなければ意味がありません。

 しかも、不動産投資は途中でやめようと売却しても、売却代金がローン残高以下になることが多く、結果的にローンだけが残ってしまうケースがほとんどです。

 また不動産投資ローンを組めば、住宅ローンの枠がなくなって、いざ住居を購入したいときに組めなくなる可能性もあります。

 不動産会社や銀行任せのローン返済計画は絶対に行ってはいけません。