積立投資のメリット2:投資で損をしても限度がある

 積立投資ならどんなに相場が悪くなろうとも、投資額以上に損をすることはありません。

 投資信託の場合、数十から数百といった銘柄に投資をするので、価値がゼロになることはまずあり得ません。

 ときどき相場では大きな暴落が起きていますが、2000年以降で最も大きな下落となったリーマン・ショックでさえ、日経平均株価の下落率はおよそ半分でした。

2000年以降の日経平均の大きな下落

注:日経平均株価の終値ベース(2021年8月24日時点)、小数点以下は四捨五入
出所:リーファス社

 積立投資であれば、買付時期が分散されているため、より少ない下落率で済んでいますが、どんな相場であっても、投資を継続していれば株価は回復し、資産は増えている点にも注目です。

積立投資の注意点1:相場の変動に踊らされず、継続できるか自制心が必要

「長期・分散・積立」の投資であれば必ずうまくいく! という宣伝を目にしたことはありませんか。しかし、相場次第では損をする可能性もあります。

 それでも、実際に過去の値動きからシミュレーションしてみると、継続さえしていれば資産が増えている可能性が非常に高いのは事実です。

 問題は、価格が下落してしまった場合にあわてて売却したり、投資をやめたりしてしまうことです。損が出ているのを見ると、どうしても心理的にネガティブになりますが、あわてないことです。

 投資の理屈を理解して、積立投資を継続できるかどうかが、失敗しないための分かれ目になるのです。

積立投資の注意点2:多くのいろんな投資に手を出そうとしないこと

 初めて投資をする人や、投資がうまくいっているときには、他にもよい投資があるのではと、考えてしまいがちです。もちろん投資の正解は一つではありません。

 ただし、幅広い商品や投資手法に手を出してもうまくいきません。むしろ一つ一つの知識が浅くなったり、管理ができなくなってしまうデメリットがあります。

 特に最初のうちは、最低でも1年以上かけて投資の基礎を学び、実践してから、新たな投資先を探すことをお勧めします。