第5位はコロワイドグループの回転すしチェーン・アトムの自社ポイント優待です。3月、9月末の年2回、100株・約7.7万円の投資金額で各2,000ポイント、年間4,000ポイントが贈呈されます。
同社はコロワイドグループ傘下のため、「牛角」など一部例外を除いて、親会社のコロワイドやその子会社カッパ・クリエイトの店舗でも利用可能です。
両社とも同じ3、9月の年2回優待ですが、コロワイドは500株・約95万円の投資で年間2万ポイント、カッパ・クリエイトは100株・投資金額約14万円で年間6,000ポイントと、投資金額から見た費用対効果はアトムが一番です。
第6位はトリドールホールディングスの飲食割引券優待。3月、9月末株主に対して年2回、100株保有で各3,000円(年間6,000円)分の割引券が贈呈されます。200株以上を1年以上継続保有した場合、さらに各3,000円分が増額されるなど、かなり使いごたえがあります。
「丸亀製麺」他の飲食店だけでなく、子会社のヘアカラー専門店の「fufu」などでも利用できる点がユニークです。
第7位は東日本旅客鉄道が初のランクイン。同社株を3月末に保有していると、JR東日本路線内の乗車券が4割引きになる株主優待割引券が、1,000株までは100株ごとに1枚もらえるほか、各種JR東日本のサービスの割引が受けられます。
9月末株主の優待は、東京駅丸の内駅舎見学ツアーなど、鉄道ファンにはたまらない株主限定イベントへの応募特典だけです。2021年3月のイベントはコロナ禍で中止になりましたが、今期の優待あたりから復活するかもしれません。
第8位はオリエンタルランドの株主用1デーパスポート優待。3月末株主は100株で1枚、東京ディズニーランドか東京ディズニーシーの1デーパスポートが贈られますが、9月末はハードルが高く400株保有で1枚です。
かつては人気優待でしたが、株価上昇で100株保有でも約155万円の資金が必要なので、「高値の花」優待といえるかもしれません。
第9位はコニカミノルタのカレンダー優待。9月末株主限定で、自社製カレンダーが贈呈されます。またグループ会社のキンコーズ・ジャパンの年賀状印刷の割引クーポンもあります。同社の株は100株・約6万円から投資可能で、4%台の高い配当利回りが魅力になっています。
7~8月の緊急事態宣言で株価が下がった今はチャンス?
7~8月に東京に発令された緊急事態宣言やコロナ・デルタ株のまん延を嫌気して、9月の人気優待株である航空、鉄道、外食、娯楽施設企業などの株価は一部を除いて下落しています。
しかし9月末にはさすがにワクチン接種が普及して、コロナ禍もある程度は沈静化しているのではないでしょうか。まだ予断は許されませんが、最近の国内消費関連株の下落は、人気優待株を安値で仕込むチャンスになるかもしれません。
ただ、感染拡大が秋になっても収まらない場合、さらなる下落も考えられるので注意が必要です。
新型コロナウイルス感染者数拡大や大会運営の混乱で波乱含みの東京五輪は9月5日(日)のパラリンピックの閉会式で終わります。その後は今秋に控えた衆議院選挙が株式市場に影響を与えそうです。
ANAホールディングスの人気1位返り咲きや東日本旅客鉄道の人気上昇は、「早くコロナが終わって旅行にでかけたい!」という個人投資家の期待感の表れといえるかもしれません。