※このレポートは、YouTube動画で視聴いただくこともできます。
著者の窪田真之が解説しています。以下のリンクよりご視聴ください。
「 [動画で解説]急落の日本株は買い?米国株最高値でも日経平均が売られる理由」
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米金利低下を好感して米国株最高値。日本株は売られる
先週(7月5~9日)の日経平均株価は1週間で842円下がり、2万7,940円となりました。しばらく2万9,000円近辺で膠着していましたが、ついに2万8,000円割れまで下がりました。
一方、米国株は好調です。7月9日には米国株の主要3指数(NYダウ、S&P500株価指数、ナスダック総合指数)がそろって史上最高値を更新しました。
普通は連動する日米株式が、なぜまったく異なる動きとなったのでしょう?
ナスダック・S&P500と日経平均の動き比較:2019年末~2021年7月9日
ナスダック総合指数は、2021年3月に一時急落。米長期(10年)金利が一時1.7%を超えるまで上昇したことが嫌気されました。
ただし、その後、米雇用の回復は遅れており、すぐにFRB(米連邦準備制度理事会)が金融緩和を終了することないとの見方が広がり、米10年金利も1.3%台まで低下。米長期金利の低下を好感して、ナスダック、S&P500、NYダウは、そろって最高値を更新しました。
米長期(10年)金利推移:2020年1月2日~2021年7月9日
米景気が過熱し、金利がどんどん上昇して、株高が終わることが心配されましたが、すぐに金融が引き締められる状況ではないとの見方が広がったことで、米国株は最高値を再び更新しました。